2009(ﾌｧﾝﾀｼﾞｰ･SF)

２００９年　ＭＹ　ＢＥＳＴ　ＢＯＯＫ

≪ファンタジー・ＳＦ・ラブストーリー部門≫

１位　旅のラゴス（筒井康隆）　

こんなに古い作品なのに、本屋で平積みしてくれた書店員さんに心から感謝です（笑）
あまりに壮大で、とても一言では言い表せないほど素晴らしい世界観。大好きです！
レビューを読んでもらっても支離滅裂なだけなので、、、まずは本屋さんへＧＯ♪

２位　新世界より（貴志祐介）　

「呪力」が当然のように存在する1000年後の日本。注連縄によって守られている聖域。
業魔と悪鬼の恐ろしい伝説が見え隠れし、段々と現実を侵食し始めます。面白すぎ！
徹底的に管理された社会で生きていく子供達は……涙なくしては読めない超大作。

３位　獣の奏者　闘蛇編・王獣編（上橋菜穂子）　

この作品を児童書・ファンタジーと括ってしまうのは、あまりに勿体ない！
母を殺され、数々の困難に直面しながらも自分の信念を曲げずに生きていくエリン。
彼女の気高き姿と、王獣の子リランの深い絆には、思わず涙を禁じ得ません。

４位　ドリアン・グレイの肖像（オスカー・ワイルド）　

この作品、どのジャンルに入れて良いものやら…とにかく超好みでした♪
驚くべき美貌を持った青年ドリアン・グレイ。純真無垢な魂は少しずつ汚れていく。
彼の心に共鳴するかのように、醜く変化していく肖像画。ある意味ホラーですな…。

５位　家守綺譚（梨木香歩）　

こんなにも美しくて優しい作品にはなかなか出合えません。宝物のひとつになりました！
四季折々の美しい草花と、日常にまったりと溶け込んだ不思議の数々。
泰然と構える主人公、掛け軸の中から現れる死んだ友人、犬のゴロー、全てが愛おしい。

６位　魚神（千早茜）　

一大遊郭のある孤島。幼い頃に離れ離れになった美しき姉弟・白亜とスケキヨ。
猥雑で腐臭さえ漂ってくるような遊郭で、二人のまとう空気だけは純真で汚れがない。
幻惑的な香りに酔いしれつつも、後から実は救いようのない物語だった事に気付く…(笑)

７位　月魚（三浦しをん）　

ラブストーリー？……いや、本当にある意味ラブストーリーかもねぇ(笑)
古書店の若き当主と、心に秘めた想いを持つ幼馴染。二人のギリギリの関係がツボ。
行間から驚くほど匂い立つような妖艶さが立ち上って。日本語って綺麗だなぁと実感。

８位　火星ダーク・バラード（上田早夕里）　

これがデビュー作とは……と、度肝を抜かれた作品。素晴らしい世界観です☆
未来の火星が舞台。女性ばかりを狙った連続殺人犯を追う警官と、ある不思議な少女。
「魚舟・獣舟」を読むと、美貌の殺人犯ジョエルの過去が分かってさらに楽しめます。

９位　妖精王の月（Ｏ．Ｒ．メリング）　

ケルトの雰囲気が好きな方には、是非とも読んでいただきたいファンタジーです！
アイルランドを旅行中、＜人質の墳墓＞で妖精の国へ連れ去られてしまった少女。
あんなに美しい妖精王の妻になれるのなら、人間界へ戻れなくてもいいよ…(笑)

１０位　イオニアの風（光原百合）　

ギリシャ神話を下敷きにしたファンタジー。ギリシャ神話に疎くても十分楽しめます♪
気まぐれに下界の人間達で賭けをして、一喜一憂する神々が、何とも可笑しい。
オデュッセウスと妻ペネロペイア…葡萄園での出会いのエピソードがとても素敵です。