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長押 綴

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2012.04.01
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カテゴリ:◎2次裏書
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茶色い肌に、薄茶の髪。


生まれた子は、母親にそっくりだった。



彼女を娘のように思う私からすると、孫が生まれたかのように嬉しかった。


一人目、その子の2つ上の子は、父親にそっくりだったから猶更。

「本当に貴方に似てるわ」
「……そうだね」

一次的な里帰りのように、現在彼女は生まれたばかりの子と上の子二人を連れ、私達の家で暮らしている。

彼女の顔は暗い。
……この子が生まれても、父親ー彼女の夫は未だに親らしくならないんだろうか。

……どうなのだろう。
私は、ポジティブに装いながらも、常に最悪のケースを予想せねばならない。
何があったのか。…これから、何が起こりうるのか。

「二人も育てられるか心配?」
「……うん」

一人目なら、分かる。

しかし、その一人目の子育てが大きな失敗もなくー日々小さな失敗は途切れることがないがー続いているのだから、なんとか健やかに育っているのだから、憂いを帯びた目には、……心の底では助けを求めるような声には、何か他の原因があるのではと思えてならない。

「育てきれるかどうか心配?」
「…………大丈夫、だよ。こう見えてあたし、丈夫だし。馬鹿で丈夫なのが、取柄だから」

全然そうは見えないけど。
周囲の空気を読んで、賢過ぎて。
案外もろい部分をその賢さで守って。
それが彼女という人間。

「……あたしが、あなたにはついてるから」
「……ありがとう」

そう、彼女の夫が喩え彼女の側に立っていなくても。


あたしは、皆の親だから。
平等に、それでもひときわ心配な子を、誰にも知られずに泣きそうな子を、生き延びる力が低い子たちを、助けないと。
Last updated 2017.10.29 13:47:52





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最終更新日  2017.11.12 22:54:03
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