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長押 綴

長押 綴

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2017.02.18
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カテゴリ:🌾7種
Q.世界が滅びる時に、文明や人類を脱出させる方舟の容量は限られています。
生命としての子供と、文明としての大人をともに詰め込むにはどうすればいいでしょうか。
A.箱庭で、フラスコのような場所で、子供達に大人の厳選された不要・余計とされたものは排除された知識と経験を刷り込みます。

だから、夏Aは要さん達が[要る]と判断したものだけー大人,子供,箱庭,未来で出来ていました。

その要点によって夏Aの傷と痛みは出来ました。その原因・昇華先を「仕方ない」や「…っていうものなのか。分からない」「経験してないから分からない」だけで終わらせることなく、せめて少しは分かろうとするべく、
夏Aにおいて傷を与えた者、育てた者、大人の象徴である鎖の卯浪、空の要、闇の貴士達
の与えた日常編フラグ及び対決編ボス面について考察していきたいと思います。

●●●夏Aの先生(おとな)達の担当教科について・目次

●●坩堝
●●専売特許
●●成分
●●副作用
●●劇薬
●●性能・効能





●●坩堝
大人の知識と経験とは何でしょうか。大人がすべきこと、その為に知っていなければならないこととはなんでしょうか。
人間と職人と親と教師と警察と報道と裁判と医者と。大人のやることはいっぱいあります。
夏Aの暮らす箱庭において、男ばかりの「先生」がその大人、指導者の全てでした。
そして「生徒」は常に同い年で水準値以上の「エリート」しか居ませんでした。安居や茂のように友達同士で教え合いはしていたものの、涼のように不良は居たものの、幼い子に逆に教えられるとか、先輩同士の社会を見ると言った事はありませんでした。
白黒はっきりつける世界の中、唯一の例外は要先輩と言う名のグレーゾーンでしたが、彼は存在自体に謎が多い人でした。
17歳まで、夏のAチーム、フラスコの中の小人こどもたちの世界はそれらが全てでした。

「逃げられたんです」と思えないようにされていたからこそ夏Aとしての覚悟をさせ人としての何かを捨てさせた反面、「逃げられなかった」からこそ、復讐や支配、溜め込んだ鬱憤を放出できる理由の一つにもなっていました。この世の不幸を全て体験してきた、というように。

そこで、夏のAチームの先生達と先輩お父様はどんなことを教えてきたのでしょうか。




●●専売特許
担当教科で言うと、夏Aにとっての登場順では
「おはよう私の可愛い子供達」※薄ら寒いが、本当に幼い頃から育成・教育に関与していたのかも
「鎖」鞭、レール、ルール、使命感の教示(※なお生徒ほぼ全員チベスナ顔)、尻叩き・叱り役、毒親、汚職など「駄目な大人」、反面教師ああはなるまい、怒りのデスロードメイカー→卯浪先生


「仕方がないな」「話分かるから大好き!」※物心ついて少ししてから現れた?
「夢」飴、憧れ、年の近い「先輩」、少し近い未来の姿、歩く百科事典、自由の代償、死せる餓狼の自由を→要先輩


「大学の先輩でね」※大人、長、「責任を持つべき者」としてどう在るべきか、の教育
「愛憎」ユーモア、大人の苦さ、守る為の犠牲、縁とコネ、残酷系授業悪の教典→貴士先生


という所でしょうか。


本人の元々のスペック・周囲の仲間達とのかかわりだけでなく、
先人、大人役に対する印象や、担当クラスでの関わり方によって、夏Aの子供達の
「同じ所で育っても違う」部分は醸成されたと言えそうです。

恐らく精神的な恩を感じている度・信頼度・教育の意味度・お役立ち度としては、
要先輩>貴士先生>卯浪。
要先輩を安居達が、貴士先生を涼が、憎めない嫌いじゃないと言ったのに対し卯浪については名前を言ってはいけないあの人扱いです。
恐らく、こうした印象、登場順が生徒達の成長や個性、ぶっ壊れ度に影響しているのではないかと思います。
要先輩や貴士先生には「褒められたいから」「失望されたくないから」その教えを守るけれど、卯浪に対しては「守らないとうざいから」「守らないと暴力をふるわれるから」というように。

 また、先生達が悪徳部分・私利私欲・私怨で動くことを本人はともかく周囲が止めなかったのは、秋ヲ言う所の「世間の厳しさ」や、大人の抱える矛盾、理不尽を教える授業の為だったのかなあとも思います。ある意味悪徳に対する免疫を付ける事にはなったのかもしれません。……そして、苦労してきたからこそと、発言力を持つ事にも繋がります。(Ex:秋→夏B「ちょっとしかいない人に何が分かるの」、夏A「あそこにいなかったお前らに何が分かる」)
…とはいえ、理不尽・スパルタ・詰め込み教育・余計な火種要素は否めませんが。反面教師以外に活かせない(そのまま吸収すると毒になる)エピソードは沢山ありますが。




●●成分
温室育ち、純粋培養とは?

普通(+未来に必要なものを知る機会)(-未来に必要なさそうなものを知る機会)。
RPGで言うなら能力全振り、特化型。 一般人と感覚は噛み合わないしトラウマも異様。

その上で各先生から教えられたことと、その結果について大まかに振り返ってみようと思います。

●要→自分で考えられるようにしようね教育
・要?→ワグナーで叩き起こす(全員)→安居など一部の子供は「心臓に悪いので早く起きることにした」など、快不快で自己決定をする意志を持つ
・要→何か事あるごとに音楽を流す(全員)→数少ない情緒育成、物語や古人の「もののとらえかた」を伝える機会。音楽絡みで祈りの概念も教えたかもしれない。
・要→音楽と状況の紐づけ→団体行動が癖に。なお最終試験(死ぬ)を経て全員音楽がトラウマを抱える。パブロフの犬。
・要→「ははあ君は…誰にも強制されていないのに されていると思い込んでしまうんだね」「自分で考える力を身に着けていこうね」(→安居&涼)→自分で決めなければいけない、人に頼れない=もう誰も俺達を裁けない、救えない

・要→大体の事は聞けば教えてくれる(全員、特に懐いた安居)→好奇心の育成
   あと問題を投げかけてくる。答えられなければレポートにして提出→「聞く側」だけでなく、「答える側」としての育成
・要→未来に行く安居に「頑張れよ」と声をかける→安居頑張り過ぎるが大半空回り
○幼い頃に誘拐された事があり、山中で逃亡生活を一週間送った。
「自分の事は全て自分で決めるべき」(でないと死ぬ)と決意し、7SEEDS計画の青写真を描き始める。
○一番体張らなかった人※言葉で教えよう導こうとした、とも言う
○子育て漫画に出てくる「子供にいい顔をするが叱り役とかはやろうとしない」「子育てに積極的に関わらない」父親像に似ていると言えば似ている
 ○「自分で決めるんだ」=人造反抗期&自立の促し?
  反抗期は人を疑う事を知る時期?攻撃を知る時期?
  ……安居達の遅めの反抗期は未来?…………導く人が反抗期って危ないのでは……?
○死神(立ち聞きしていた涼・虹子)(殺されかけた花・安居)→死ぬしかないじゃないという場合はあり得る

●卯浪→幼い頃の選民思想教育、国のお役に立て教育、反抗禁止、外に目を向ける事禁止
・卯浪→甘い事を考えていたら落ちる(→安居)   
   →無駄話をするな(小瑠璃・安居)
・卯浪は安居を目の敵にしている?:教育内容が他の人と多少違う可能性あり
   ・オリンピックには出られない、外と関わりは持てない(安居)
    &薬漬けの強調(安居)
   ・半分体罰でもって反抗的態度を矯正しようとする(安居)
・卯浪は小瑠璃が「お気に入り」?
   ・廃船((小瑠璃+)涼)→相手の陣地は罠だらけ
・卯浪→DNA・能力が優れている相手とくっつくべき(あゆ他)
   →性的な能力がないと未来にはいけない(小瑠璃・安居)
・卯浪→未来に送り出す時に選ばれた7人に向けて思いやり0で尻叩きをぶちかましている
○小瑠璃に対する廃船での煽り、安居赤い部屋ぶち込みはエゴか、悪意か、それとも元々
 「人としての気持ちを煽り、抗った所で叩き落とす」ことを目的として行動していたのか。
○殴られた顔で画面を見る卯浪があまりに冷静過ぎるのがちょっと違和感。考えてみれば卯浪が他の先生に抑えられている所はなかった。反面教師、この世の悪徳を教える存在だった説?
○ただし未来に卯浪を連れていく→殺すか生贄に使われるという考えが足りなかったっぽい?
 ので反面教師だけでなく尻叩き役(特に小瑠璃)、第三者の意見を言う役(源五郎)も兼任しており、未来でもそういった役回りとして動こうとしていた可能性はある。※夏Aにとっては地獄
○「されて嫌だったことをさせない」為にこの世の悪徳の全てをここに置いてきた?→生徒にとっては「この世の不幸を全て経験させられた、もうそれ以上に怖い事も哀しい事もないし、誰もそんな自分達を裁けないし教えられないし救えない」≧「そんな想いはもうさせない」
○セクハラ・悪趣味な覗きがなければ尻叩き役・俗にいう叱り役と取れなくもないんだけれど
「コラー」っていう昭和の古き良きガミガミ親父みたいな…
○嫌われ役、憎まれ役、怒りによって生きる目的(最終試験の小瑠璃、未来の最初の仕事=選抜メンバーによる卯浪殺し)を与える役にはなっている。本人それを自覚して・意図してやっているのかどうかは不明だけど→「卯浪みたいになるつもりかよ」「あんな奴と一緒にするな!」「汚い大人にならないでくれる?」など、悪徳の代名詞となった。しかし殺すしかないじゃないの概念をも教え、言葉以外で解決する事のスリコミ役にもなった。銃を人に向けて撃つ事の罪悪感を減らす役も担った。
○「この世にはどうしようもない悪、殺さないといけない敵もある」「吸収してはいけない/仲間に向けてはいけない毒もある」という教訓→恐竜などと闘うときに躊躇せずに撃てる一方、「どうしようもない悪」を「相対する相手、病原菌保持の疑いとか敵の味方とか」に当て嵌めてしまった時には…

○懲罰房に送る決定者?(涼(22回+α)、安居(赤い部屋(逆さ吊りはノーカン)))→レールと心折りもしくは、「そんな目に遭ってさえ折れない意志」を鍛える(※涼限定)、命令や集団の倫理に謀反する覚悟を育てる(懲罰房に送られる=選抜対象外になる…では、ない。あくまでも脅しもしくは裁きを受ける立場になる、「ああはなるまい」と思われる、言ってしまえば「悪役」扱いされるだけ。リーダーにはふさわしくないとされるだけ。ある意味影役・リーダーに出来ない仕事をする役としては好都合)

●貴士→火の教師、品の良さ、妻子の話、何かを守る為には何かを殺さねばならない教育
・貴士→「どう外す」「貴士先生卑怯なり」※お遊び(安居)(涼も?)(火のクラス全員?)→「どう外す」「」※本気→涼「どう対応する」花「ぬわー」※生き延びる →人から人へのテスト重視
・貴士→敵対者を情で放っておいたら自分や仲間が死ぬ「向こうに行ったらそういう判断を間違えるなよ」(→涼(+安居))→涼のハル・花殺害未遂
   ・廃船((小瑠璃+)涼)→相手の陣地は罠だらけ
・貴士→花札でばらばらにして危険な場所に誘導した
・貴士→危険な事件事故の予告(実際に誰が仕込んでいたのかは不明)(ヒントはある意味親切)(ただしこれによって花札に引っかかりやすくもなった)
・貴士→未来に行く直前に「そうだなあ、僕は君たちが憎いのかもしれない。君たちは未来に行って生きられるが、これから生まれる子供達は君達の年までしか生きられない」(涼(+半分放心した安居))→娘を送り込んだことで、憎悪で犠牲を生んだ理屈が崩壊する。恨みを全て己で背負う覚悟でもなし。中途半端。
○貴士先生で一番問題なのが、私怨を紛れ込ませた事。私怨で生み出した業は、新たな私怨に変わることを身をもって体現した。
 彼が吹っ切れたのは、のばら達の末路を知った安居が「へえいいですね。幸せそうで」と皮肉で言ったことへの「その幸せを守る為には犠牲が必要なんだよ」というアンサーの為かもしれないけれど。……私怨の檻から安居も、花も、両方自由にする為に出来る事はあったんじゃないのか。皆の為に墓場まで持って行くべきじゃないのか。自分を恨ませるまではいい。そこまでは強くて優しいしかっこいい。だけどそのぶつけ先を新たに見付けさせてしまうのでは、余計に事がこんがらがるんじゃないか。

○大人・群れ(安居→茂・夏A、涼→安居・夏A)を率い守る者同士としての付き合い方を教えてきたということでもある。涼が貴士先生に殺されかけてもなお「嫌いじゃなかった」と言えるのは、その何かを守ろうとする愛する姿や、闇を背負ってまで何かを成し遂げようとする姿がかっこよく見えたからなのかもしれない。中二病、反抗期といった、「世間に刃向かう」アウトロー魂、純粋培養を補うものの象徴とも言える。


●誰がやったのか不明
・源五郎の動物を逃がした+狂犬病の犬を連れてきた(源五郎(+安居、鵜飼※))→病気に罹患して治る手立てなかったり、新たな脅威となる可能性が高ければ殺すべき
・ダム決壊(全員、特に直前までそこにいた鷭ちゃん)→極限状態で誰かを助けてたら自分が死ぬ

○主に卯浪→懲罰房 上の卯浪の項に書いたことの補足。卯浪でないとすると
「集団としては排除される要素」を教える為?

○卯浪・要→赤い部屋(安居(→小瑠璃(→涼)、茂、源五郎))→逃げられない
 装飾品を取り外す手間をおしんだとすると、あゆ(源五郎)は「なんでこんなところに出た筈の人の●●が…」とか、たまに人骨・歯・毛髪が混ざってるとかで薄々勘付いていた可能性はある。
 土クラスもそこらへんはちょっと怪しい。
   ※自分が食べる飯の内情を知る授業というのは、命の授業・Pちゃん・畜産学校でよくあること。人が死ぬ時、死んだ後どうなるかを知るのも医療・人命救助役・死体処理をいずれする者としては知っておくべきこと。 
   問題はその二つが組み合わさっていること。
○死の排除→外に出た人は殺されていた事が判明するのは安居15、小瑠璃・茂・源五郎17の時。
     それまでは具合が悪ければ病院に送られた(ように見えた)(帰ってきたとは言ってない)
      ※後遺症が少なければ復帰できた例もあった……のか…………?
○条件→機会均等法。点数が水準を下回るなどなんらかのタブーに触れない限り飯は与えられ知る機会も与えられる。
    あと多分容姿差別的なものは少なかったんじゃなかろうか。逆差別はあったけど。結果的に美男美女が生き残ったみたいだけど。
○いじめられっ子、何かに振り回される者は残れない(あゆ(→安居))→未来においては弱味を見せると食い物にされるという余裕のなさに繋がる/一方で、食い物にされそうな子を守ろうとする想いにも繋がる
○いじめばかりしていると残れないから、利用しつつ生殺しにするか、徹底的に追いつこうと頑張るかするしかない→肉体的な酷いいじめはない
○外との繋がりがテレビと教師だけ→SNSのトラブルもない
○未来に行けば勝ち→それに対し邪魔になる大抵の悪徳は17歳まで棚上げできる
   ※なお落ちるとわかったら鵜飼のように何でも出来る模様
   ※安居のように、悪徳とされることを自分で管理が難しくなる場合もある模様




●●副作用
大人の仕事の一つに、他者を生む事・育てる事・教える事があります。
医者が患者に薬を処方したり整体をしたりウイルスから身を守らせる事とそれはどこか似ています。けれど、その医者が専門医でなかった場合、藪医者だった場合、セカンドオピニオンが受けられない場合、薬が劇薬だった場合、患者の体質に合わなかった場合、それは時に患者を殺しかねません。副作用で消えない傷、毒、狂いを残しかねません。

「本当に狂っている人は周囲を狂わせる」と言う話があります。毒ガスをまき散らしながらも本人は平然としていることをいうそうです。
その中で、分かりやすい毒が卯浪。次点が貴士先生で、最後が見ているだけの要さん。要さんはサイコパス染みていましたが、毒としては分かりづらかった分、その副作用が明るみに出るのが一番遅く、解決も遅くなりました。貴士先生については縁を重視するか否か、人格・意志を継ぐ者として重視するか否かで意見が分かれました。卯浪については一見一番皆が反面教師にしているようでいて、地味に顔を出しました。ただし、その度に反面教師・嫌いな教師として例に出されてもいました。この卯浪なんですが、どこからが私情による「歪み」で、どこまでが仕組んでいた「教育」なのか分からないのが難しいです。
安居にはマウントと私刑の「先生」となりその結果は概ね失敗、小瑠璃には、皆に愛され皆を愛する彼女の唯一の「殺したいほど憎む相手」となった。けれどその結果は怒りの発散と憎悪の一点集中にも繋がったという……。
卯浪は個人的には生きてても夏Aの皆を苦しめるだけだろうなとは思いますが、全くの無駄ではなく、何かしらの役割があったのだろうなとは思います。
小瑠璃はそれを「やられて嫌だったこと」「やっちゃダメな事」と捉えた一方で
安居はそれを「やられて嫌だったこと」「あいつらの代わりに復讐する手段」と捉えてしまったわけですが……。
これもまた、使い道、使い方の問題です。

卯浪ばかはさみは使いようとでも言いましょうか。

…7対1ですし、無力化することは不可能ではなかったでしょう。それにその様子を見ていればより「こうはなるまい」と思えたかもしれません。そうした意味では、殺してしまったことはマイナスに働きました。それなりの仕事だってあゆの毒見とか…恐竜の囮とか……あったわけですし。
※卯浪の人格は登場回数多い割に判断材料(視点・生い立ち・身内の証言)が少なすぎるので今回は棚上げです。




●●劇薬
あゆが毒の植物も有効利用出来ると考えたように、毒もまた「何かしらの役」には立ちます。誰かに攻撃する手段として。……青酸カリや、ナイフ、錆、山火事、そして銃といった、「何かの機能を殺す」ことで誰かの役に立つという例も存在していることですし、恐らく7SEEDSの中で毒は絶対的な敵ではありません。
 ただ、それを仲間に向ける事にはいささか問題があります。
 仲間に毒を向ける事。人殺しによって解決する事は死神が肯定して、牡丹さんが否定したこと。
 人殺しによる己・味方の救済は「未来」で生まれ直した時に、夏Aの皆が背負った原罪。
 こうした毒の使い道に関する話は、終わりがないようにも思えます。

「どうでもいい」と言われながらも「原罪」と扱われる卯浪の存在・不存在は
夏Aの歪みについて要さんが見ていなかった部分の象徴でもあったりして。
卯浪を皆で殺したことについて話すとき、その解説もされそうに思います。
(特に性善説で生きているように見える小瑠璃が、撃ったことを全く悪いと思っていないように見える事に戸惑いを覚えてるっぽいハルとか)




●●性能・効能
今の所、キャラクターとしての目的果たし(仕事)度/メタ的な目的果たし(スッキリ)度
としては

要さん→くるみ夫婦、次世代を守ろうとする/夏Aの卒業(憧れるのはもうやめる)
貴士先生→龍宮で最後まで仕事をした/安居の花いじめで概ねどっちもどっち状態に
卯浪→通過儀礼系親殺しの生贄/夏Aは忘れる、他チームは見た事がない、要さんはどうでもいい

っていう感じでしょうか。



ゴール、エンディング、決着、最後の審判、裁判、罪と罰、責任、教育、親子、次世代……
終わる者は、老いていく者は、置いていく者に何かを置いていくことができます。

「親殺しは通過儀礼だぜ」元ネタの「ゴールデンカムイ」で見られるような罪人の哲学「俺の事は俺が決める」「勝手に決められた法に従ってられるか」は、終わる者から学び奪ったもので生きていくというガッツが感じられます。
 家、親、先生は拠り所です。けれどずっとそこに留まって、従っているだけではなく、「いってきます」をもしなければなりません。
 ただし「ただいま」出来ない場合は、ひどく大きな覚悟をもって一歩を踏み出すことになります。
 秘密基地のルールもこれと似た所があります。7SEEDSの世界だって、たまに訪れて、そして家庭に帰っていける環境ならば楽しかったでしょう。花が見たようにVRだったならあの世界は秘密基地だし、俺の事は俺が決める、を気楽にやれたでしょう。
 けれど文明も法律も先生達も親達も本当に皆滅んでしまった7SEEDSの「未来」世界では、秘密基地しかない状態では、退屈で虚しくて何の為に生きているか分からなくなることと闘わなければなりません。

ご飯がおいしいから。
仲間が好きだから。ライバルに目にもの見せたいから。
かつての遺産を守りたいから。
頼まれた事、約束を果たしたいから。
知らなかった事を知りたいから。
見た事のない景色を見たいから。
造りたいものが、生み出したいものがあるから。
誰かに、何かを教えたいから。
誰かの背中を追いかけたいー誰かと共に何かをやりとげたいから。

「何をしてるんだろうな」「何をしているのかしら」「何をしているんだこいつらは」を、何の為にやっているか分からずとも、一旦はしていることをみとめて、忘れないで切り捨てないで、その後でその理由を知っていくこと。新しい「何の為」のカテゴリーを認めて育てていくこと。

それがきっと、今目的にされていることです。

卯浪が教えた「やられて嫌だったこと」をしない事は、
貴士先生が「何かが犠牲になっているなら、新たに生まれるものに活かし切れ」と伝えた事は、
要さんが「自分で決めていい」と言った事は、
その目的を果たす為の道具です。

夏Aの皆が学んだ事は、目的ではなく、目的を果たすときの為の手段です。
同じ目的地に辿り着くとしても、より守りたいものを守れるように、道筋を夏Aは教わったのでしょう。

自分の納得できるハッピーエンドを手に入れる手段を、
それを枯らさずに咲かせ続ける為の力を、糧を、その為に必要な覚悟を、
限られた方舟に詰め込んで、過去からの贈り物として、持ってきたのでしょう。





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最終更新日  2017.03.06 16:28:31
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