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松井秀喜がヤンキースと再契約を結んだ、公式記者会見があった。
そこでの松井の発言は、いつもの松井らしい誠実さを感じさせるものであった。 ところで、この交渉の過程で、サンスポのようにいかにも売れそうな 危機感を煽るタイトルの記事を乱発したところもあるが、 逆にしっとりとしっかりと松井秀喜を語っているところもあった。 経済紙である日経新聞である。 日経ニューヨークの朝田武蔵という人が書いている。 読んだ方も多いかもしれないし、ブログで取り上げるにはややタイミングを失った感じもあるが、 未読の人には是非読んでもらいたい。 その朝田氏の記事だが、松井とのインタヴューで気になったところがいくつかある。
これは、まさにそうだろうな。 もし、HRを打てば逆転のチャンスだったし、惜しい当たりではあったが、 一塁へ駆け込んで、アウトを宣告された時に、ヤンキースの2005年が終った訳だから・・・。 自分が活躍してヒーローになった良いシーンより、こういう悪いシーンの方が、 特に松井の場合は心に残るんだろう。
まあ、この辺は二人が築き上げてきた信頼関係を考えれば、驚くべきことではない。 今回の残留でも、トーリは現場の声として松井の必要性を主張しただろうし、 松井も記者会見で言及しているように、トーリが監督として残ったのは、 ヤンキース残留を決心するひとつの大きな要因となった。
読解力の無さと、生来の‘遅読’のせいで未だに半分くらいしか読んでいないが、 先日手に入れた本‘くたばれ!ヤンキース’を読んでいると、 ヤンキースの‘突出した特異性’は、想像を超越している。 その真っ只中にいる松井が‘特別な存在’と感じるのは当然だと思う。
この記事が掲載されたのが、11月8日だが、ヤンキースに拘泥しないニュアンスを 思いっきり出している。 この辺が、ひとつの戦術としての‘ブラフ’にも見えてしまったのだが・・・。
この辺の答えが、いつもの松井に較べると‘歯切れの悪さ’を感じる。 子供たちを集めては‘自分の夢を持って頑張りましょう’と言っているのが松井だ。 ただ、私は、この松井の‘歯切れの悪さ’に、逆に本音ベースの人間味を感じてしまう。
松井らしさを醸しながらも、本音ベースも窺えるのが良い。 ‘松井秀喜は公共物?認めざるをえないですよね’はまさに至言だ。 ‘本当の松井秀喜っていうのは、自分でも何なのかよくわかっていないですよ’ も正直な本音だろう。 松井番としていつも松井の傍にいながら、真髄に迫るような記事を書けない連中に較べると、 この日経の朝田氏の記事はまさにグッド・ジョブだ。 やはりある程度距離感があったほうが、モノはよく見えるのか・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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