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テーマ:お金のハナシ(2265)
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シティのサムライ債前回発行分(24回債3年2.66%)の暴落について、
私は9月18日に記事にした。 シティの個人向けサムライ債(3年3.22%)を買うと‘サブプライム・インフルエンザ’に罹る? ~前回発行分(3年2.66%)は大暴落中~ 最新のGoogleのAnalyticsのキーワード分析で見ると顕著だがベスト10のうちの5個が ‘シティ’や‘サムライ債’関連だ。 検索で辿り着いてこの記事を読んでくれた人が相当数いることが推察される。 恐らくシティのサムライ債を既に保有している人、 或いは今回の25回債の購入を検討している人達が大半だろう。 この暴落を伝えるマスコミは私が知る限りでは存在しなかったが、 今日やっと日経の記事を目にした。
う~む、やっと記事になったのはいいが、なんでこのタイミングなんだろう。 どう考えてもNewsと呼ぶにはお粗末で古臭い。 記事の中の利回りは日本証券業協会発表の個人向け社債等の店頭気配情報だが、 24回債の最安値は記事中にもあるように9月19日で、価格で95円88銭、 利回りで4.32%だった。 因みに買取単価の最安値も同日で95円9銭。 この暴落のことを書くならちょうど1週間前に書けた筈だ。 あの段階で最安値かどうかは判断できないが、募集中の新発債より1%以上利回りが 高いというだけで、十分報じるヴァリューはあるだろう。 その後はアメリカで例の金融安定化策の方針が発表になりリバウンドしている。 逆に今日の記事ならその点にも是非触れるべきだ。 1週間前の暴落を今さら知らされて、今はどうなっているかを書かないのでは、 市場の混乱を伝えるつもりが文字通り読者を混乱させるだけだ。 26日の気配値は97円27銭、利回りで3.75%、買取単価も96円47銭まで回復している。 もう一点、この記事を読んでいて疑問に感じたことがある。 ‘投資家への説明に追われている’‘顧客へ説明を始めた’とあるが、 私が日興コーディアルの人間と直接話して得ていた情報では ‘0.5%以上乖離した説明の指示’は 今週の月曜日、22日の朝一番で全店にあったそうだ。 鼻が利くシャープな記者なら、その段階で暴落と併せて記事に出来た筈だ。 経済紙の日経新聞でこのザマだから一般紙は話にならない。 発行が決まった時の垂れ流し記事以降は何のフォローも無い。 世のマスコミがこの体たらくだと傲慢なブロガーが益々生意気になりそうだ・・・(>_<) シティのサムライ債の締め切りは9月29日の月曜日。 ‘割高商品’の正体が暴かれて最終的な販売結果はどうなるか。 完売予想も多く、初日で数百億が売れたという報道もあったが、 リーマンのデフォルト騒ぎの後キャンセルもあるとのこと。 売れ残った場合は証券会社が自己保有するらしい。 それをどう販売するかは未定。 私が話をした担当者は個人的見解と断りながら ‘今回の発行分を既発債として直ぐに売るようなことは絶対あり得ない’ と言っていた。 確かに自己で抱えた分を額面割れで売ると損切りになってしまう。 一方、購入者の多くは満期まで保有するつもりだから売り物は出にくい。 もし本当にそうならば、既発債を買い叩こうと狙っている連中は空振りになる。 シティのリスクを取ってもいいと考えている人は、この割高を承知で買うしかない。 まあ、既発債が市場に出回らなくても、シティがまた無分別に第3弾の新規発行をすれば、 それまでだけどね。 財務省に登録した発行総額7500億にはまだ2500億弱の余裕がある。 今回がシティの‘ラスト・サムライ’になるとすれば、それはシティが 発行体として市場から退場を余儀なくされた時かもしれない。 《追記(9月29日)》 なんと今日の24回債は気配値95円79銭、利回り4.37%、買取単価94円97銭。 9月19日の安値を更新した。 週末で約1円50銭の大暴落だが、その理由がまったく見当がつかない。 日経さん、早速取材して記事にしておくれ。 《追記(9月30日)》 なんと昨日募集を締め切った25回債だが、今日になって発行の延期が発表された。 シティがワコビアを買収したことが理由だが、結果的には割高商品を、 いや超割高商品を売らないことを決定した。 因みに今日の24回債の気配値はさらに暴落して95円08銭、利回りで4.68%になった。 そもそも売れ残りが多かったのかもしれない。 延期というからには新たな条件を設定して、再度起債を目指すつもりだろうが、 それが実現するかどうかも予測不能という状況だ。 まあ、入籍直前の価値ある‘破談’だね・・・(^。^) ≪関連追加記事10月1日≫ 専門家が賛辞を送り完売だったシティのサムライ債(第24回)の惨事 ~価格で10円下落、利回りで4%上昇の恐怖~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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