中村裕恵のナチュラルライフ

1999年の話ですが、ホメオパシーのディプロマを取得する為、一生懸命、英語で読んでいた一冊の本があります。アロマテラピーで有名なニールズヤードレメディーズの、英国本社シリーズの一冊「Homoeopathy（ by Rebecca Wellis）」です。この本は、1998年だったと思うのですが、ロンドンのコベントガーデンにあるニールズヤードレメディーズに買い物に行ったときに手にとって、2000年に王立ロンドンホメオパシー病院の夏季研修中にずっと活用した思い出の本です。とにかく、英語の講義が続くし、英語の試験を受けないといけないから、出来るだけ日本語で解釈しないで英語でニュアンスをくみ取ろうとがんばりました

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ホメオパシー 価格：2,415円（税込、送料別）

私が活用したレベッカの本も、産調出版から和訳されたのは2004年。日本のニールズヤードの社長に、この本がディプロマを取得するのに、すごく役立ったのを力説していたからでしょうか、日本語訳の監修を担当させていただけるお話しが産調出版さんから届いたときは、とても嬉しかったです

この本はセルフケアには難しい本ですが、ホメオパシーの不調の世界を知るには、入門書としてよいと思います。大事な62個のレメディのエッセンスが掴めます

ホメオパシーの問診（ケース・テイキング）は難しい作業だなー、と時々つくづく実感します。人間には自分の思い描いた人間像があり、単純でリアルなもっとも現実的な姿もあります。二つの間のギャップが生じて心身に不調が表現されている場合も多いです。でも、それに気づかず、ギャップのまれてくると、何が原因で不調が起こっているんだか、まったくわからなくなる…。こんな難問を解決するための一つの武器としてホメオパシーが存在していて、ホメオパス（ホメオパシーの専門家）は、その難問を読解するためにケーステイキングを行わなくてはいけない壁にぶつかります

先に紹介したホメオパシーの本に、炭酸カリウム（Kali carb）の解説が１頁あるのですが、炭酸カリウムのレメディの中心には「独断的で物質主義的な不安家」という大事なテーマがあるんです（業界では警察官のレメディという別名があります、笑）が、浮腫みと不安で悩む女性が、この‘独断的な物質主義者’だということを見抜くまでに、１時間、話を聞き続けました。彼女は、炭酸カリウムのレメディを摂取したことで、３日後には浮腫みと疲れから解放され、３か月後には強い不安感が減り、ご本人も気づいていない範囲で独断家の姿も減りました（おそらく、ご家族は大いに気づいているかと思います☆）

ケーステイキングって難しいなー、とホメオパシーを実践するのに嫌気がさしてくると、時々、とても単純な場合もあって「とにかく失恋してから調子が悪く、湿疹が治りません！」と明明白白と30分くらいで単純に主張したクライアントさんに塩化ナトリウム（Natrum muriaticum）のレメディを使ったら、悲しみ＆湿疹が快方に向ったかたもおり、「人間は複雑なのか、それとも単純なのか？！」と首をかしげる日々がホメオパスの生活だったりします

夏休み明け、仕事モードに戻った自然療法家のつぶやきでした