和希ちゃん8383のブログ

今回の一言
中途半端に宗教色出すくらいなら、ぶっ飛んでるこの作品のが全然良い！

2005 アメリカ、ドイツ
サスペンス、ホラー

監督
フランシス・ローレンス
Cast
キアヌ・リーヴス
レイチェル・ワイズ
シャイア・ラブーフ
ティルダ・スウィントン

ストーリー
ジョン・コンスタンティンは悪魔祓いを生業とする探偵。
この日も少女に取り憑いた悪魔を祓ったが、少女から悪魔を祓った時、その悪魔を対面に向かい合わせた姿見の鏡に閉じ込めた。
閉じ込めたのは少女を苦しめた悪魔の実体だ。
しかしその悪魔の実体が、鏡から出てこようとしているのを目撃し「人間界に浸入しようとしている」と感じた。
世界は天界、人間界、地獄界の3つに分かれており、別の世界への行き来は通常出来ない。
それなのにあの悪魔の行動はおかしいと不吉な予感がしたコンスタンティンは、友人のヘネシー神父に何が起こっているのか調べる様に頼む。
そんな時、有能な女刑事アンジェラの双子の妹イザベルが病院の屋上から飛び降り死んでしまう。
イザベルは精神を病み精神病院に入院しており、「自殺」だと断定された。
刑事としてもそう判断するはずだが、アンジェラは敬虔なカトリック信者であったイザベルが自殺するはずがないと考える。
そこでイザベルが屋上から飛び降りる瞬間の防犯カメラを見返すと、イザベルが死の間際に「コンスタンティン」と語るのを見る。
コンスタンティンの噂を聞いていたアンジェラは、早速コンスタンティンの元へ向かうのだった...。





感想
中途半端に宗教色を盛り込んだサスペンス作品というのは意外と多いです。
しかしこの作品は中途半端ではなく完全にそっちの世界を盛り込んでて、ある意味ぶっ飛んでます。笑
そしてなかなか面白かったと思います。

でも、この手の話が嫌いな人はまったく楽しめないかもしれませんが。

常々私は「悪魔はその存在を信じてる者にしか憑かない」と言っていますが(詳しい事は「エミリー・ローズ」からみれますのでよろしくどうぞ)この作品も、イザベル、アンジェラと「見えていて信じている」人です。
まぁアンジェラは自分の心に蓋をしてしまったので、途中までは見えてないんですが。

そんな中「ハーフブリード」って存在は面白いですね。
それで悪魔側ハーフブリードは人間をそそのかしたり、天使側ハーフブリードは人間を勇気づけたりするって、面白い。

さらに面白いのはガブリエルです。
天使は良い存在で、悪魔は悪い存在と考えがちですが、実はそうではないです。

天界は完全なヒエラルキー世界で、秩序や規則が厳しいです。
そして怠惰や強欲など「7つの大罪」に値する行為がちょっとでもあれば、その者は容赦なく地獄へ落とされます。
つまり天使達は自分にも厳しいが、相手にも厳しいんです。
そして自分より下の者達は見下します。
完全なヒエラルキー世界ですから。

ガブリエルの人物像はこういったものをきちんと兼ね備えてます。
しかしそれが「神の意志」でない事が、作中に描かれています。
面白いです。

またサタンの考えも面白いです。
地獄界は無秩序で、ヒエラルキーはありません。
その代わりに力が全てで弱肉強食。
つまり戦って勝てばそれが「正義」になり、新しく頂点に立てるのです。
誰にでもチャンスがあるという事。

だからこそあのラストシーンを向かえたのだなと！
ただのどんでん返しではなくきちんと天界、地獄界の世界観と、その世界に生きる者らしい性格を持ち合わせた結果のどんでん返しで、よく作り込まれています。
素晴らしい。

ガブリエル役のティルダ・スウィントンはなかなか良かったです。
出演シーンは多くありませんが、気高い感じが出ていてすごく似合ってました。
「ハーフブリード」っていうかもう天使そのものじゃない？ってほどの圧があって素晴らしかったです。

サタン役のピーター・ストーメアは悪役ばっかりやってますが、今回も悪役でした。笑

ヘンリー神父役のプルイット・テイラー・ヴァンスはいつも脇役ばかりですが、好きな役者さんです。
眼球振盪という目の病気なんですが、まだ治ってなかったのね...。
悪魔を感じる時に白目を向くんですが、眼球振盪に加えて白目なんでちょー怖い！
まだまだこれからもいっぱい色んな作品に出て欲しいです。

なかなか面白いです。
オススメです。

my評価7点(10点満点中)





概要
原作はアメリカの大人気アメコミ出版社DCコミックスの「ヘルブレイザー」。
宗教色が強くキリスト教にまつわる様々な用語や人物名が取り入れられている。
今作に登場するガブリエルは「ハーフブリード」である為、キリスト教に登場する大天使ガブリエルとは違う存在であるが、大天使ガブリエルが「神のメッセンジャー」という役割を担う様に、作中のガブリエルは「神の行いに見合うだけの対価を払う事」を人間に要求し、それこそが神の意志だと信じメッセンジャーの様な振る舞いをしている。
一方サタンは「ハーフブリード」ではなく完全な悪魔として登場している。
またエンドロール後にもエピローグが描かれている。






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