#2776 【C】マクロスフロンティア21話で英語の勉強
マクロスフロンティア21話のLunar版が先日アップロードされました。本日は、ここで語られた英会話から、面白そうな部分を拾っていくことといたしましょう。まず、本日のテーマは“no matter what”、最初のせりふはLuca-kunです。“I made my decision to protect no matter what.”「僕は決めたんです。絶対に守ると」。で、この「絶対に」が“no matter what”なんですね。で、その理由をアルトに説明いたします。“If we take any more damage, Frontier is done for”「これ以上被害を受けたらフロンティアはおしまいなんです」。ここで「おしまい」を“be done for”と訳していることにご注意ください。「受ける」を“take”と訳すところもちょっとひねっていますね。「リスクをテイクする(引き受ける)」、みたいな積極的な意味合いがこのtakeにはあるのでしょうね。ルカの作戦は、アイランド3にバジェラを集めてリトルガール(リトルボーイみたいですね。ちなみにリトルボーイはわが国に落とされました核爆弾の愛称です)を破裂させることです。「本当におやりになるのですか?」とのバトルフロンティア艦長に対し、レオン三島臨時大統領代理は次のように言います。“On the other islands, they're running out of time”「ほかの島では時間が足りんのだよ」。ここで、「時間が足りない」が“ther're running out of time”。このtheyは何を指しているのでしょうね。islandsかな? そういたしますと、他の島々が時間を期限外まで進めてしまう、というのが英語の直訳ということになりますが、まあ、この直訳も意味は通りますね。それとも自然現象をあらわすitの複数形かな?さて、ランカはアイランド3で歌う準備をいたします。バジェラが集まったところでアイランド3を切り離し、リトルガールを破裂させるという作戦で、ランカはぎりぎりまでここで歌うという危険な任務を果たすことになります。ランカ“I'll sing. For everyone's sake”「歌うよ、私。みんなの、ために」と苦しげにいいます。「ために」は“sake”ですね。お酒ではありません、セイクですよ。ルカは作戦を説明いたします。“When Ranka-san begins singing the song, the Vajera should gather here from all ships.”「ランカさんが歌を歌い始めたらバジェラがすべての船から集まってくるはずです」“Once we confirm their movement, we will cut island-3 loose, and when we've reached the safe zone, I will detonate the bomb.”「移動が確認された時点でアイランド3を切り離し、安全圏まで離れたところでこれを爆発させます」ここでは難しい単語はなさそうですね。detonate(爆発させる)なんて単語は初めてかもしれませんが、普通こんな単語は使いませんよね。後は、「切り離す」が“cut ... loose”くらいかな?これに応えてランカはこういいます。“So I just have to keep singing here until that last possible moment, right? ”「そのぎりぎりの瞬間まで私はここで歌い続ければいいのね」“that last possible moment”が「そのぎりぎりの瞬間」というのも、覚えておいて損はない言い回しです。possibleという単語は、直訳すれば「可能な」なのですが、結構融通の利く単語ではあります。その他のところでは、“just have to”ですが、これは日本語では「ればいい」に対応しているのでしょう。“have to”は、直訳では“must”と同じ、「……しなければならない」ですが、“just”が入ることによりまして、「まさにこれをしなくちゃいけない=これだけやっておればよい」、といった意味に転化したわけですね。このあたりは、英語にしますと明確なのですが、日本語ではあいまいなところではあります。強いリーダーシップというのは、部下に、これだけやっておればよい、と指示をすることであり、その代わりに責任はすべてリーダが負うといわねばなりません。強いリーダーシップの意味することは、実は、リーダがすべてを判断することであり、成員の判断には期待しない、という意味です。すなわち、成員メンバーの判断力に期待すべき局面ではリーダーシップは制約すべきなのですね。自らの判断能力を見極め、どの部分でリーダーシップを発揮し、どの部分でこれを抑制するかを切り分ける能力こそ、人の上に立つ人間が最も極めなければいけないのですが、これは誰にでもできる、という類のものではなさそうです。今日の世にも、帝王学が要請される所以ではあります。ま、このあたりは本日のテーマとは異なりますので、突っ込んだ議論は止めておきましょう。あと、最後の「ね」が“right”。ランカはここで確認を求めているわけですから、rightが入るわけですね。細かいですね。で、当然アルトはこういうのですね。“Until then, I won't let the Vajera near you, no matter what. And I'll make the escape will succeed for sure.”「それまで絶対にバジェラには近寄らせない。脱出も必ず成功させる」で、この「絶対に」が“no matter what”というわけです。「必ず」は“for sure”、この“for”の使い方も覚えておいたほうがよさそうです。ところで、最初のルカのせりふにもありました“no matter what”ですが、「絶対」が口癖の涼宮ハルヒのせりふを英訳いたしますと出まくりのような気もいたします。まあ、ハルヒであれば“absolutely”と訳したほうが良いかもしれませんが、、、さて、ランカは“I wanted to tell him, Just one person. The song never reached him, but this is what that one person wants.”「伝えたかった、たった一人の人。その人には届かなかった歌だけど、それがそのたった一人の人の望みだから」と独白してアイモを歌い始めます。攻撃を止めてアイランド3に集まるバジェラ。これをフロンティア勢力が追撃いたします。アルト、ルカはアイランド3内のバジェラを撃墜いたします。“It hurts!”「痛いよ!」と思いつつも歌い続けるランカ。“Excellent. Little Queen.”「見事。リトル・クイーン」と、グレースも見知らぬアジトでランカを絶賛いたします。この作戦が功を奏して、フロンティア内部のバジェラはほぼ一掃されます。追悼式で三島臨時大統領代理に歌うよう促されたランカですが“I am...sorry. I am... sorry. I cannot sing anymore”「ごめん、、、なさい。ごめん、、、なさい。歌えません」と言うのみです。で、森の中でランカは、かつてはぐれたペットのアイ君(その正体はバジェラの幼生)に再会いたします。えらく大きく成長していたアイ君、ランカにひとしきりじゃれた後、脱皮してバジェラとなります。夜の3時、ランカからの電話にたたき起こされたアルトは公園に走ります。“I need a faver, Alto-kun.”「お願いがあるの、アルト君」とまではいうランカですが、本当の願いが口に出せず、アルトに紙飛行機の折り方を教えてもらいます。“Um... Oh Yeah, those paper planes you always used to fold. Would you teach me how to fold one?”「そうだ、アルト君。あなたがいつも折っていた紙飛行機。折り方教えてくれる?」紙飛行機で盛り上がるアルトとランカですが、紙飛行機を飛ばし“Alto-kunn, please come with me”「アルト君、お願い。私と一緒に」とまで言ったところにアイ君ことバジェラが現れます。これを撃とうとするアルトを止めるランカ、そこにブレラが現れ、アルトの拳銃を弾き飛ばしてランカに言います。“Ranka, speak your desire. I will grant your desire.”「ランカ、望みを言え。お前の望みを俺が叶えてやる」ランカの望みはアイ君を仲間のところに戻すこと。ブレラの機体が現れ、手のひらに乗るランカ、アルトへの最後のせりふを口にいたします。“Alto-kun. The truth is I wanted to go with you. I wanted to be with you forever. Alto-kun. Goodbye. I loved you.”「アルト君、本当はね、アルト君と行きたかった。一緒にいたかったよ。アルト君。さようなら。大好きでした」このせりふのすごいところは“I loved you”「大好きでした」。これを、そしてまたその前のせりふすべてを、過去形で言うわけですね。ふうむ、“I loved you.”一度は言ってみたいせりふですね。まあ、男が言えば、ひっぱたかれて終わりかもしれませんが、、、とまあ、落ちらしきものもつきましたので、次回に続く、ということといたしましょう。