猫と激辛と　《死神 ～Death～》　

いまさら人には聞けない 大人の常識力トレーニングDS

１０月２６日に任天堂DS用ソフトとして発売された
「監修 日本常識力検定協会いまさら人には聞けない大人の常識力トレーニングDS」
（題名が長いので以下、常識トレと省略）。
大ブレイクした脳トレの常識力版ともいえるこのソフトを、
非常に常識に乏しい私が早速購入してトレーニングに勤しんでみた。

と、その前に、常識は世を生きる中で重要である事は確かだが、
それを知っていたところで偉くも何ともない。
特に昨今の「常識」といえるものが実際に「常識」であるとは
言いきれぬ事さえある。
例えば「ブラウザ」を知らなければ常識人ではない、
「アウェイ」の意味を語れなければ常識人ではない、
「アキバ」は何処の地名の略でどの都道府県に属するか等々、
狭く偏った知識でさえ常識の中に含まれてしまう傾向が
時代を追うごとに強まっている気がしてならない。
ちなみに、この常識トレに上記したような問題が含まれているかは
分からないが、もしもこのような問題が出題されたとして、
それに答えられなかったとしても何の問題はない。落胆する必要もない。
常識＝知識、雑学ではないからだ。

元々常識に疎く、興味すらもっていなかった私がこのソフトを
購入した理由はただ一つ。
やたらと広く浅い知識をひけらかし、鼻につく難語、専門用語で話したがる
「ヲタク系」や「頭脳だけ秀でて人間性に欠けている系」人間に
「ああ、そんなこと知っていますよ、それがどうしましたか？」と
軽く流し打ちをしてやる為だ。
知る必要などない事柄も、知っていればいつかは役に立つ。
そんなところだ。

それはさて置き、まずはソフトの内容を紹介しよう。
常識項目は社会、礼儀、決まり、教養、知恵であり、その中でもまた
幾つか細分化されており、幅広く網羅されているが、
中には常識ではなく雑学に分類されるだろうと思われる問題もある。
まあこれは前記したように知っておいて損はない程度に流せば
良いことだ。

基本的には１日に常識５項目の中から２項目が出題される。
１項目につき５問。少ないように思えるが、
毎日欠かさず問題を解けばかなりの数の
常識（知識）を身につけることが出来るだろう。
問題の多くは４択式なので分からない問題も勘で
正解してしまうこともあるだろうが、解答後には
詳しい解説がされるので、それをしっかりと読んでおけば問題はない。

まだ二日間しかトレーニングしていない為、
回を追うごとにどのようなイベントが用意されているのか不明だが、
現時点で１５パズルもどきのクイズ問題が追加されたので、
今後も幾つかのミニゲームやオマケが用意されていると思われる。
トレーニングが終了すると例の如くカレンダーにハンコを押し、
「今日もトレーニングしたぞっ！」と、自己満足の境地に至る。

総合的に見て良く出来たソフトであり、購入する価値は大きいが
脳トレに比べればやはり面白味に欠ける気がする。
常識という題材だけに面白さを追及してはいけないのかも知れないが・・。
また、価格も３８００円と脳トレより１０００円ばかり値上がり
してしまったのが惜しい。

「私は常識的かな・・？」と謙虚に自己判断が出来る方はもとより、
「私こそ常識王だ！！」と胸を張って大威張りしているような輩にこそ
特に試して欲しいソフトだ。

さあ、これであなたも明日から常識人（雑学人）の仲間入り。
知ったかぶりをしている人間をくすっと笑ってやろうじゃないか！