カテゴリ:ミーハー日記
![]() 印象派の夕焼け雲 席に着いて、隣の婦人とホールのことなどに付いて少し話しました。最後に、「彼、アンコールする?」と聞かれました。私は、勿論、四曲ぐらいはやりますよ、と口まで出かかったんだけど、何故かそれを飲み込んで、「ええ、アンコールしますよ。」とだけ答えました。 さて、リサイタル後半。最初の一音、全てを飛び越えて、直接心と直結。頭の天辺から足の先まで切ない星のきらめきで満たされ私は心地よい陶酔の境地。セレナード(Standchen)。駄目です。あの感動をとても言葉になど出来ませ。詩人だったらいいなー。説明書に「夜をこめて、きみにうったえる恋の歌。」とありました。優しさに満ちたキーシンの表情、切なく甘く。酔いしれました。 何処をさまよっているの・・・。ミーハーはただ心を振るわせるだけ。言葉はありません。さすらい(Das Wandern)、いずこへ(Wohin?)、わが家(Aufenthalt)「波騒ぐ大河、風すさぶ森、空たつ岩、これぞわが隠れ家。」と続きます。 Petrarch’s Sonnet, Mephisto Waltz 音楽は聴くより他無いですね。言葉を捜せば捜すほど、なんか遠のいていくように感じてしまいます。何、これ!!凄ぉーい!!他にどんな言葉も見つからないミーハーです。 感動のうちに、一瞬たりとも心に揺るぎ無く、始めから終りまで緊張と集中が続きました。 ステージ上からバックステージまでの我が尊敬するキーシン氏と彼の音楽とを満喫しました。満足です。熱狂する聴衆へのカーテンコールが続き・・・。キーシンはまたピアノに。無言でアンコール曲を弾き始めました。「え、一曲しかしないのかな??」キーシンは大概アンコルの最後は曲の題名を言いません。もしかして・・・。今まで、最低四曲はアンコルしてましたから。でも、私の勘は当たりでした。一曲弾き終えると、観客は静かに席を立ち始めました。ニューヨーク近辺とは大分違う反応です。へー。そうなんだー。良かったさっき、四曲は弾くなんて言わなくて!! キーシン今日は疲れてるかな?サインの為にロビーに出てきたキーシンは、にこやかで疲れた表情はありません。長い列が出来ました。私は、近くのイスに座って帰りの地図の確認などして待ちました。列は結構早く進んで、あと2~3人で私と言うとき、キーシンは私がいることに気が付きました。何故分かったかって?目は口ほどにものを言うって言うじゃあ有りませんか。次は私の番です。 「オーチュン ハラショー.(凄く良かったです)」。キーシンは笑って頷きました。「クラシーバ(素晴らしかったです)。」 スパシーバ(ありがとう)。」とキーシン。「プリクラスノエ(最高でした)。」知っている限りの賞賛の言葉をロシア語で言いました。キーシン何かロシア語で言ったけど、私が,えっ?て言う顔してると、「あれ、今日は、一人?」と英語で聞きました。「そう、今日は一人。始めてだったから1時間以上も道に迷ちゃって大変だったんですよ。」と言うと、「じゃあ、最初の曲はミスしたの?」とキーシン。「いえ、いえ。8時ぴったりに席に着きいましたから、一音たりとも聞き逃してはいません。」「それは良かった。」お、そうだ、「エーチ パダールキィ アト フセブォー シェールツァ、プリミーチェ パジャールスタ。」(心ばかりの品ですが、どうぞお納め下さい)テキストブックで何百回も練習して覚えたセンテンスをロシア語で言って、すらすらとね!、正に心ばかりのプレゼントを差し出すミーハーでありました。超ミーハーでなければ恥ずかしくて出来ませです。キーシンは、「ロシア語上手になったねー!!」と英語で褒めてくれました。ただ、丸暗記して言ってる事くらいお見通しです。後にもまだ何人か待っています。ゆっくりはしていられません。プログラムとCDにサインしてもらいました。 すぐサインの列は終りました。迷子記念。「一緒に写真撮ってもいいですか?」「いいよ。ここに座んなよ。」と言って自分が座っているいるの隣の椅子とんとんと叩きました。え、私そこに座っていいの??!!隣に座っちゃって!!!流石のミーハーもどきどきです!! もう、朝の3時だ!!早く寝ないと。明日起きられない! お休みなさい。 ![]() 白いレースがたちまちピンクのレースに 今日は、午前中からNYCに久しぶりに出かけます。だからこれは夕べ書いておきました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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