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高卒ルーキーの辛島航が13日、ソフトバンク戦で1軍デビューを果たした。
負け試合の中2番手で登板し、3回4安打2失点。 数字だけ見ればホロ苦デビューだが、内容は十分だった。 疲れの出た3イニング目に連打を浴び2点を失ったが、 最初の2イニングは1安打無失点。 まだ18歳の若者が、堂々とした投げっぷりを見せた。 初登板の緊張より強気が勝った。 6回1死から右の中西を迎え、カウント2-3。 嶋は外角の直球を要求したが、首を振り内角への直球を選んだ。 「右打者の時は内角の方が投げやすいんで」と笑って明かしたが、 結果は中西の動きを止める見逃し三振。 173センチと小柄な左腕が、マウンドではどっしりとしていた。 高卒ルーキーのデビューに、翌朝の2軍は辛島の話題で持ちきりだった。 泉の練習場に顔を出すと、若手選手から次々と「ワタル、どうでした?」と聞かれた。 育成担当の吉田投手コーチも「よかったね。これからも応援してあげてよ」と ニッコリ微笑んでいた。 だが選手たちも笑ってばかりはいられない。 プロに入ってまだ1年にもならない後輩に先を越され、悔しくないはずもない。 片山は「次こそ僕が上に行きます」と言い残すと、グラウンドに駆けだして行った。 先輩、コーチのアドバイスは勉強になるが、1番の刺激となるのは後輩の活躍。 1年目から即戦力として働いた田中ならまだしも、 まだまだ2軍で鍛える時期と思われた後輩・辛島の活躍に刺激されたのは、 片山だけではないはずだ。 辛島が1軍昇格したのは9日の午後。 イースタン・リーグで断トツの最下位だった楽天の2軍は 翌日から5連勝と意地を見せ始めた。 まだまだ夏の暑さが厳しい季節。 1軍メンバーたちも疲労の色が日に日に濃くなる。 「ワタル」に刺激された若手たちが、不振に陥った選手に代わり 昇格即活躍するようになれば、悲願のAクラスもより現実味を帯びてくる。 【小松正明】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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