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カテゴリ:墨田区
立て続けに「赤坂酒場」、「三祐酒場 本店」と二軒の名酒場が店を畳んでしまい、曳舟の町の魅力は半減したかに思っていました。東京スカイツリーの存在が正直うとましいのも足が遠のく理由のひとつかもしれません。あとぼくにとっては足の便が悪いのが正直面倒で、よほどこれぞという酒場の情報が耳に入るまではなかなか足を向ける気にはなれません。ところが、先頃どういう気の迷いか、曳舟を訪れることにしたのでした。なんてことを言いながらつい1か月前には行っているのだから実は心の奥底ではこの町の潜在力は先に記した二軒だけではなさそうだと思い込ませられるだけの磁力があるようです。
それでも最初の一軒を手軽に駅前に済ませてしまったのは少々横着すぎたかもしれません。京成曳舟駅を出てすぐに「立ち飲み処 串揚げ おとん」があったので、手始めに立ち寄ってみようと思ったのは、今すぐにでも呑みたい気持ちを抑えて、あまたひしめく酒場の誘惑を乗り越えてようやく辿り着いたのだからしょうがなかったのかもしれません。店先ではテイクアウトの串揚げも販売されているようで、店内には近所のママ友らしき団体客が子連れで大いに盛り上がっています。って、ここって立呑み屋って看板にも堂々と謳っているのに、座敷でそれも30名近いママ・ガキグループが大いに盛り上がってるのってどういうことなのよと、しばし店の選択が誤ったという念が脳裏を過ります。しかし今更後には引けず、カウンターのある入って左手のスペースに向かいますが、ここにも椅子が置かれています。串揚げと呑み物をオーダーするとバイスなんかもあって、その辺は最近の酒場事情には通じているようです。ところが、注文した串揚げが一向に手元に届かない。ママ・ガキグループはほぼ呑み食いはひと段落しているにもかかわらず、この遅さはどうしたものか。揚がった串が厨房に放置されていますが、どうやらこれはわれわれの注文の品のようです。せっかく揚がっているのに放置しっぱなしってどういうことなのよ、わざわざ冷まして火傷しないよう気遣ってくれてるのなんてありそうもないことを考えます。時計の針は刻々と針を進めていて、あと3分待って出なかったら店を出よう、食べなかった串揚げ代も支払って颯爽と出て行ってやろうなんて意気込んでいると、お兄さんが塩やカレー粉、辛子を小皿に盛って、出してくれました。残り30秒のきわどいタイミングです。すっかり食べやすくなった串揚はまあ悪くないものの、揚げたてを頬張る―たとえそれがいかに熱くて上顎がベロンと剥けたとしても―のが醍醐味のはず。大体が串揚げなんてものはアツアツでさえあれば、味なんてそうとやかく言わずともおいしくいただけるものですから。出鼻を挫かれしょげ掛かりながら、次なる酒場へ急ぐのでした。 向かった先は東武伊勢崎線―スカイツリーラインなんて間抜けな呼び方は認めたくない―の駅前の呑み屋街です。呑み屋街といっても京成との間にある狭い横丁、「居酒屋 むさし」というのに入ってみることにしました。カウンターに2人掛けのテーブルが2卓と3つ席のあるテーブルもありますがどうして4席にしないのだろうと思いながらも奥の2人掛け席に着きます。そう、この日はA氏と一緒なのでした。ひとまずチューハイと〆鯖、ちくわ揚げを注文します。お通しと一緒に運ばれてきた〆鯖がすごいボリュームです。さっと酢漬けされたすっぱすぎない頃合で大変おいしい。続いて出されたちくわ揚げを見てまたびっくり。中くらいの平皿から溢れんばかりに盛られたその量はギョッとするほどです。カウンターに並ぶ常連のじいさんやばあさんたちはこれだけの肴を食べ切れるのか心配になるほどです。こちらのお店女性客の入りも大変よくて、この夜初めて出会ったらしいお二方もくつろいでお喋りに花を咲かせています。女性客に愛される店はやはりよい酒場が多経験則はやはり間違いがなかったようです。ここには3,4名位であれこれ注文するがいろんな肴を頼めるチャンスであり。機会があれば次回は4名で伺うことにします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/06/16 08:31:41 AM
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