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カテゴリ:健康
健康診断の前日、早めに食事を済ませて夕食から次の朝食を抜いた状態で血液検査に臨む。通例となっている事ですが、お腹が空いて大変という意見を聞かされる事も多くあります。幸いにもあまり空腹を感じない人なので、半日程度の絶食は何ともないのですが、水分の摂取を控えるようにいわれるのは少々辛いものがあります。
健康診断の前日の夜から当日の朝に掛けて食事を摂らないという決まり事については、その時間帯の食事内容が血糖値や中性脂肪の値に影響を与えるとされるためで、正確な数値を測定するために欠かせない配慮と考えられています。 健康診断の前夜から絶食が必要となる理由は、胃の検査を行うためと食事の影響を受けやすい血中の糖分、中性脂肪の数値を正確に測定するためとされます。しかし、最近になって血液中の脂質値は意外にも食事の影響を受けにくく、食事による変動値も小さい事が判ってきています。 健康な人を対象に絶食と血液中の脂質量の関連を調査したところ、絶食した事による変動血は総コレステロールとHDL(善玉)コレステロールで2%未満、LDL(悪玉)コレステロールで10%未満、中性脂肪では20%未満といずれも絶食によって大きく左右される事がないという結果が得られています。 血液検査でコレステロール値を測定する場合、総コレステロールとHDLコレステロール値を正確に測定して治療方針を決めるという目的があり、そのために前夜から絶食して検査に臨んでいたのですが、両コレステロール値への影響は2%未満となると絶食の必要性が疑問視される事となります。 別な研究では空腹ではない時に採血した方が心臓病や脳卒中などのリスク判定が正確に出るという結果も得られており、今後、そうした研究結果が重ねられると健康診断前夜からの絶食は不要という事になり、昔は...という事になるかもしれないと思えてきます。いずれ古い健康診断を経験した人となってしまうのかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年03月14日 08時14分59秒
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