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カテゴリ:健康
髪が伸びてくると、そろそろ切ってもらいに行かなければと考えながら、そのために出掛ける事やそこで拘束される時間の事を煩わしく思えてきます。大きくイメージを変えたりする訳でもなく、前回とほぼ同じにするのだから望まない間は伸びなけれな良いのにと、勝手な事も思ってしまいます。
そんな髪ですが、毎日、少しずつ伸びている事で過去に遡った体内の状態などを知らせてくれる貴重な情報源となり、多くの事を教えてくれるとされています。 古くから知られているところでは、毒物のヒ素を使って徐々に弱らせて毒殺した場合、毛髪のどの部分からヒ素が検出できるかで毒物の投与が始まった時期を特定する事ができるとされ、病死と考えられていた人が実は毒殺されていた事などを後に知る事になったりもします。 最近の研究では、ストレスホルモンとされるコルチゾールが毛髪から検出できる状態によって、将来的な発病のリスクを想定する事も可能とされています。 ストレスによってコルチゾールが分泌されると、血圧の上昇やインシュリンの分泌の抑制などが引き起こされ、心臓病や糖尿病のリスクを高めてしまう事が知られています。また、コルチゾールが多い状態が続く事で脳に障害を負ってしまい、さまざまな病気を引き起こす事も考えられています。 コルチゾールは毛髪からも検出される事から、毛髪を分析する事でストレスが始まった時期や強度、それによって分泌されたコルチゾールの量などを知る事ができ、そこから病気になるリスクを判定する事ができます。 実際にオランダで行われた毛髪を使った研究では、頭皮から3cmの毛髪は過去3カ月に受けたストレスとそれによるコルチゾールの分泌の平均値を反映しているとされ、検出されるコルチゾール量からグループ分けして分析を行うと、最大で心臓病のリスクを2.7倍、糖尿病の発症リスクを3.2倍程高めているという結果が得られています。 以前、育毛剤のコマーシャルで「髪は長い友達」というコピーが使われていましたが、長く付き合うだけでなく雄弁に自分の事を語ってくれる友達なのかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年05月07日 07時44分05秒
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