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イスラエルがパレスチナ自治区ガザ南部のラファに部隊を徐々に送り込んでいるのは本格的な侵攻の始まりと見受けられるそうで、イスラエルのネタニヤフ首相は「イスラム組織ハマス大隊は数週間で壊滅するだろう」と述べたという。イスラエル軍の戦車と歩兵はハマス大隊の残党掃討を目指しゆっくりと進行しており、民間人が被害を受ける恐れがあることに加えイスラエルが支援物資の搬入を妨げているため、欧州連合やエジプトとの緊張が高まっているという。イスラエル軍の戦車と歩兵はハマス大隊の残党掃討を目指し、リーダーや人質を捜索しながらラファ東部をゆっくりと進んでいるというが、イスラエル軍はラファの100万人強のパレスチナ人に事前に警告していて数十万人が既に退避しているそうなのだ。
こうした段階的なアプローチは、民間人の大きな犠牲を出さずにラファに侵攻するというネタニヤフ首相の公約に沿ったものだが、米国や欧州連合は数カ月前からイスラエルに対し、避難民が犠牲となる恐れがあるため侵攻に踏み切らないよう求めてきたにもかかわらず、ラファ検問所を通じたエジプトからの人道支援物資搬入は停止している。イスラエルのネタニヤフ首相はTVのインタビューで「この戦争に勝つためには、ハマスの戦闘隊形を壊滅させなければならない。われわれは慎重にそれを進めており、人々を退避させている」と述べ、退避を勧告した地域の50万人が既に移動したと説明したうえで、ラファでの作戦について尋ねられ「戦闘のピークとなる大隊の壊滅は数週間後に迫っている」と語っているという。 欧州連合は声明でイスラエルに対し「既に悲惨なガザの人道的状況をこれ以上悪化させることを控え、ラファ検問所を再開するよう」警告しており、「イスラエルがラファでの軍事作戦を続けるなら、EUとイスラエルの関係に大きなひびが入ることは避けられない」と表明している。それでもイスラエル軍はラファでインフラを破壊しハマスの戦闘員を掃討していると表明し、「この地域のハマスの訓練施設に的を絞った作戦を開始し、接近戦でテロリストを掃討し、大量の武器と装備を発見した」とし、空軍機による爆撃で80カ所の軍事施設のほか、兵器貯蔵施設、ミサイル発射装置や監視所を破壊したと明らかにている。もってもガザでのイスラエル人の人質とパレスチナ人の囚人の交換を巡る交渉は暗礁に乗り上げている。 イスラエルのオルメルト元首相はテルアビブでインタビューに応じ、ネタニヤフ首相が目標として掲げるイスラム主義組織ハマスの壊滅は「達成不可能だ」と断じ、早急に取り組むべき課題については「人質帰還のためにハマスと合意を結ぶことだ」と指摘している。オルメルト元首相は右派政党リクードを率いるネタニヤフ氏と同世代で、昨年10月のハマスの奇襲についてネタニヤフ氏が2度目の首相に就任して以来長期間にわたって和平交渉を進めず、ハマスなどの過激派が力をつけた結果だ」と批判している。パレスチナ自治区ガザでの戦闘の成果は「非常に乏しい」と明言し、イスラエル軍が追跡するガザのハマス指導者ヤヒヤ・シンワル氏の生死は「中東全体の安定やイスラエルの安全保障に関係ない」としている。 侵攻後のガザ統治については「パレスチナ人が支配しなくてはならない」と言及したが、ハマスの統治が終わった後は「パレスチナ人がエジプトやヨルダンなどのアラブ穏健国と共に支配することが望ましい」との考え方を示したという。パレスチナとの和平を巡っては「和平合意がなければイスラエルの生存はやがて脅かされるだろう」との見方を示し、和平合意の重要性を主張したうえで解決策として「2国家解決は理想ではないかもしれないが、他の選択肢があるとは思わない」と述べたという。オルメルト氏はネタニヤフ氏と政治的にライバル関係にあるが、極右と連立を組むネタニヤフ政権を「非現実的で国際社会から受け入れられていない」と批判し「即座に政権交代が必要だ」と訴えているという。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年05月25日 01時23分54秒
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