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カテゴリ:フランス映画
1995年 フランス 原題:LE JARDIN DES PLANTES 監督:フィリップ・ド・ブロカ 出演:クロード・リッシュ、サロメ・ステヴナン 第2次世界大戦中ナチス占領下のパリ。フィリピーヌの8歳の誕生日に彼の父親アルマンはナチに銃殺されてしまう。動植物園を管理する老学者フェルナンは息子の死を孫娘フィリピーヌ告げる事が出来ずに、「パパはレジスタンスのリーダーで前線で戦っている」と嘘をついてしまう。 広大な動植物園の中で、寄宿舎から孫娘を引き取って毎日彼女とレジスタンスごっこをするフェルナン。臆病だった自分と同じく臆病者だった息子。彼が亡くなった後レジスタンスの英雄として息子を生き返らせた父親。 アルマンが銃殺されるに至る話しやそのシーンは、理屈に合わずに残酷で戦争映画の悲劇を見て取れるが、その後の展開に至ってはとても占領下とは思えないのんびりとした毎日の生活や言動。後半には話しの急展開で信じられないような事が起きてしまう。 動植物園でフェルナンとフィリピーヌが遊び語らうシーンは夢のように美しい映像だ。美しい陽だまりの庭に老人と少女、全く絵になる。 サロメは本当に美しい少女だが、この後は映画に出続けているのだろうか。既にもう十代後半か20歳くらいになっているはずだが。 そして祖父役のリッシュがいい味を出している。息子を失った辛さ、そしてあの駅でのシーン、ちょっとコメディーも入っている気がするが、悲しみを隠して孫娘と戦争ゴッコをする時の子供のような無邪気さがとてもいい。 庭って子供の頃には何か秘密めいた場所だったような気がする。特にこの動植物園のような広い場所なら何でも出来そうで、そこでおじいちゃんと遊んだ事はフィリピーヌにとってかけがえのない思い出だろう。 これは深刻な戦争物というより、祖父と孫娘のあたたかなファンタジーだろう。でも根底にはしっかりと戦争に対しての怒りも込められているように思えた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.06.19 15:58:35
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