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テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:アメリカ映画
≪これで死なせていいのでしょうか?≫
ブラッド・ピットとジュリエット・ルイスが付き合い始めたきっかけとなった共演作、以前から観たいと思っていた作品です。 13歳で継父からレイプされ、その事を母親に打ち明けても取り合ってもらえず、母親からは捨てられるようにして家を出たアマンダ。18歳の相手と結婚しすぐに破局。頼りたい親は行方知れず。ドラッグと売春の渦巻く街に出て知り合った男ビリーがワルで、その男と出会った事でアマンダの生活ははますます悪い方向へ… 悲惨な人生です。ネタバレになってしまいますが、その後彼女を見兼ねたバツイチの軍人が彼女を家に連れて行き、その後上司からの命令で結局は彼女を追い出し、それを怒ったビリーがアマンダにドラッグを使いそそのかし、その軍人を殺させ裁判にかけられる。それで死刑ですよ。 彼女がビリーと出会わなかったらドラッグとはまだ無縁だったかもしれない。それより前に、家庭がきちんとしていたらビリーのような危ない男と出会う確立は低かったでしょう。13歳の少女を結婚させる周りの大人たちも非常識だし、殺された軍人も勝手に引き取り、都合が悪くなると出て行けと言い、現実離れしています。 裁判も、そのあたりの背景はお構いなしなんでしょうか、これからいくらでも更生出来る可能性のある若者の裁判にしてはあまりに浅すぎるような気もします。 映画の中の話だから、と言ってもアメリカでは実際に10代の死刑も執り行われている州もあるわけだから、実に考えさせられます。 日本でもよそ事ではなくなってきていますから。 ただこの映画の場合には、死刑判決はあまりに短絡的な感じがしました。 やるせなくって後味は悪かったです。 でもジュリエット・ルイスの演技は素晴らしかった。彼女この時何歳なんでしょうか。13歳にも、15歳にも見えます。怒り、悲しみ、喜び、どの表情も生きていて、心に響きました。 ブラピは憎らしいほどの汚れ役です。そう言えば、ビリーはあの後どうなったのでしょうか? DVDのパッケージはブラッド・ピットですが、これはルイスの映画です。 TOO YOUNG TO DIE 1990年 監督:ロバート・マーコピッツ 脚本:デビッド・ヒル、ロバート・ルピノ 出演:ジュリエット・ルイス、ブラッド・ピット、マイケル・タッカー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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