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テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:フランス映画
コンドーム会社の経理担当で真面目が取り柄のビニョンは、いい人だけど退屈だと同僚に言われている、会社では忘れられているような存在。妻と離婚し、息子からも疎まれているのだが、そんな彼が20年間勤めた会社からリストラされる事を聞かされる。絶望して自殺を図ろうとするが、隣に越してきた老人はビニョウンにクビにならない為の方法を伝授する。それは、自分はゲイだとカミングアウトすると言う事だった。 ゲイなんて全くの嘘なのですが、コンドーム会社でゲイだと公表し、もしそこでリストラされれば差別だと言う事で訴える事も出来るわけです。 真面目な役でしかあまり観た事がなかったオートゥイユですが、そこにいるだけで何だかおかしく感じてしまう役どころが哀愁も帯びてていい。そして又、差別主義者のマッチョな社員にドパルデューが扮していますが、ビニョンに対して段々思い入れが強くなっていき最後には・・・のくだりが面白くもあり、ちょっとかわいそう。でも、彼のこんな役もいいですね。他にも有名な俳優が多く出ていて、それだけでも見所あり。 どん底の状態からおかしな具合に展開して、周りの人をどんどん巻き込んでいく様子が笑えます。あまり下品にならないので気軽に観られます。差別や会社と言う組織について皮肉った、どこの国でも同じようだと考えさせられる、フランス映画らしくエスプリのきいた風刺コメディ。楽しませていただきました。 LE PLACARD / THE CLOSET 2000年 フランス 監督/脚本:フランシス・ヴェベール 出演:ダニエル・オートゥイユ、ジェラール・ドパルデュー、ティエリー・レルミット、ミシェル・ラロック、ミシェル・オーモン、ジャン・ロシュフォール 他 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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