『愛って一体何だろうね』

彼女は街の灯りを見ながらつぶやき、

僕はそんな彼女の唇を見ていた。

夜はとても冷たく重い闇で二人を包んでいて、

遠くに見える街は煌々と光る作り物の星で

自分自信も作り物じゃないかと思えたけれども

左手の温もりだけが、僕と彼女が生きている確かな証拠で

それだけで、少し、安心できた。

そんな夜を僕は迎えたことがありませんが、

それでも人々の悩みは尽きないようです。

細木数子よりも胡散臭い悩み相談のコーナーです。

相談者：バッファロードーター

相談内容：『僕はいい大人だというのにまったく彼女ができる気配がありません。

彼女無し生活９年目の僕が女性よりどりみどりのハーレム生活を

おくれるようになるにはどうしたらいいでしょうか？』

回答：こんばんは、バッファロードーターさん。

相変わらずダメダメオーラ満載で、劣等感に苛まれる僕のハートを

救ってくれてありがとうございます。

お礼に全身全霊を込めて適当に回答させて頂きます。

さて、いい大人だから彼女がいる訳では決してありませんが、

９年間も彼女が居ないと、幾らなんでも欲しくなるのが当たり前。

ずっとその状態だと精神に異常をきたし、遂にはハーレムを作らなければ

気が済まない状態に・・・

それが今のバッファロードーターさんの状態です。

まだ、精神的に健康だった９年前のご自分を思い出してみましょう。

きっとその頃のバッファロードーターさんは、

一人でも愛する女性が居れば満足できたはずです。

しかし、ここまで進行してしまえば、そのころの自分を取り戻せと言っても

酷な話でしかありません。

今のバッファロードーターさんは、もはやハーレムでなければ

満足できない状態になっているのです。

単純に考えれば、９年間彼女の居ない男性がハーレムを作るなんてどだい無理な話。

可能性があるとすれば万札を撒き散らすことですが、

それが出来るならばとっくの昔にやっているはずです。

では、どうすればいいか。

何の努力もなしに何かを手に入れることは出来ません。

何かを手に入れるためにはそれなりの対価が必要です。

一つは先に述べた現金ですが、

それよりも大切なことは、やはり『愛』です。

言ってて全身に鳥肌が立っているのですが、無視して話を進めます。

人は愛されることを望みます。

母からの愛。父からの愛。そして、恋人からの愛。

色々な愛がありますが、誰かに愛して欲しければ

自分もその人を愛することが必要です。

愛さなければ簡単に愛してはもらえません。

そして、愛する対象ですが、ハーレムを作るとなると

それだけたくさんの人に愛してもらわなければなりません。

ということは裏を返せばそれだけたくさんの人を愛さなくてはいけない。

愛するということはとても大きなエネルギーを使います。

たくさんの人を愛するなんてとても難しい話。

けれども大丈夫です。

少しずつの愛でも、与えれば応えてくれることもあるのです。

少々悲しいお話になりますが、

あまり愛を与えられてない人を愛することです。

あまり愛を与えられてない人は、少しの愛でも、大きく感じることが出来るのです。

いやらしい話なのかもしれませんが、人を愛することは決して悪いことではありません。

バッファロードーターさんの愛を、

たくさんの、あまり愛されてない人に振りまいて下さい。

そして、愛されて下さい。そこに、ハーレムがきっとあるのです。




































結論：老人ホームのおばあちゃん達相手に全身全霊でボランティア