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2005.07.21
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ブサイクで、腹がプヨプヨしていて、面白くないことを延々と喋り続ける、

そういう男が、例えばゼミだとか、会社の部署の飲み会の横に来たとしよう。

更に言うと、そいつは汗かきで、ワキガの疑いがある足の臭い男だ。

恐らくほとんどの人がいい顔をしないだろうし、

出来れば席を替わりたいと思うだろう。

そんな男が、俺だ。

誉めるべきところが、見つからない。

それが最近、少しずつ分かってきた。

通常、合コンだとか言う、初対面の男女が入り乱れて酒を飲むイベントでは、

初対面と言うこともあり、相手にすこぅしは気遣うものである。

まぁ、あんまりな見栄えな子が居たとしよう。

正直、そんなにタイプでは無い子。

それでも、初対面の場では何かしら誉めてみるものである。

それによって、場の空気だとか、そういうものを大事にするって、

大人にとっては大切なことだと、俺は思うんだ。

男女問わず、ね。何かしら相手を誉める。

ところが俺は、そういったことを全く経験していない。

謙遜だかなんだかしらないが、俺と合コンを同席したある男が言った。

「正直、俺、あんまりモテないんだ」って。

女の子はいっせいに「「えーそんなことないでしょー」」と声をあげた。

今度は俺が言う。「あー俺も全然モテへんわー」

「へーそうなんだ」と一人の子が言い、その他の女の子は俺の話を聞いていない。

だいたいそういう合コンの2次会のカラオケでは、俺は完全に泥酔して、

全裸になって暴れることになるのだが、そんな話はどうでもいい。

これは、仕方のないことなのである。

人には役割があり、例えば合コンでは、主役級(一番カッコいい)、

次に、準主役級(割とカッコいい、会話が面白い、金持ち)、

その他に盛り上げ役(イッキコール、席替え指示などを出す)、

引き立て役(いわゆる、ブサイク)が存在する。

俺は間違いなく、後者の2つだ。

さて、そう気付いてはいまいち飲み会に気乗りしないのも仕方がないことで、

それでも、俺にもちっぽけだが、プライドだとか何かそういうものはある。

で、先ほどある飲み会のことが、思い出された。

俺のひたすらに空回る発言ですっかり場の空気を苦笑い一色にしたところで

黙れ、という命を受けて俺はすっかりふてくされてビールをがぶがぶ飲んだ。

そのときに、髪の短い、肌の白い女の子が居て、

俺はなかなかその子がお気に入りだったんだけど、

その子がじ、っとビールの入ったグラスを見つめてた。

ビールが、飲みたいの?とか言う俺を完全に無視して、

「手を見せて」と彼女が言ったから、ぬるくなったグラスを置いて

彼女に右手を見せてみた。

「あーやっぱりだ」  「なにが?」  「ん。爪が、きれい」

彼女にとっては、別に何気ない一言だったのかも知れないけれど、

俺にとっては、愛の告白をされるほど嬉しかった。

大げさかも知れないけれど、それで、俺がここに居てもいいんだな、と

もっと言うと、これからも生きていけるな、と思わせるようなそんな一言。

彼女は、俺に黙れと言った男と2次会の途中で消えたけど、

非常に俺はいい気分だった。(全裸で)

何かしら、そういう場があるときは、ひとつでもいい。

相手の何かを誉めるべきだ。

どんなにアレな人が来たって、その一言でどれだけでも救われることだってあるし、

そこまで大げさじゃなくたって、それは、あなたにとっても良いこととして返ってくる。

ひとつ、俺は自信を手に入れて、それでも相変わらず馬鹿やって酒の場に現れるのである。

























もちろん、爪の手入れは怠らない。

(そうやって、また、気持ち悪さが倍増する)





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Last updated  2005.07.22 00:11:56


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