つづき…
飛行機のことはよくわからないが、水が無いということは、トイレに行っても手が洗えないということだろうか。
それは大問題である。
しかし、こんな大問題を何で今になって発見したのか?
素人の私にさえ<基本的>に見える水の点検、普通だったら乗客を乗せる前にするものではないのか?
“今修理をできるかどうか点検していて、もしできなかったらほかの飛行機に移るということもあるかもしれません。”
ということは、待つしかないということか。
さっさと修理を終わるか、修理不可能と判断してしてほしいなー
それにしてもお腹空いたなー
“もう2時。お腹空いたんですけど。食べるものいただけませんか?”
と聞いてみた。
寒い飛行機の中に閉じ込められて、食事も取れないのでは牢獄よりひどい。
“状況がわからないので、食事は出せませんが、パンなら。”
といって、パンをくれた。
子供たちは、アニメを見たりゲームをしたりするのにイヤホンをほしがっていた。
添乗員は、“まだ、飛行機から降りるかどうかわからないからあげられません”
といってかわいそうな子供たちに断っていた。
飛行機から降りなければならなかった場合、無駄使いになってしまうからか。
すでに3時間以上も飛行機の中に閉じ込めておいて、ずいぶんケチな会社だ。
それから30分ほどして、突然添乗員がイヤホンを配りだした。
ということは、まだ修理に時間がかかるということか?
添乗員は “機長から連絡があるまでなんともいえません”
と言って何も教えてくれない。
イヤホンをもらえたので私も席に戻り、映画を見始めた。
しかし、いつの間にか眠ってしまった。
朝5時に起きてからの旅の疲れか。
“…修理が不可能です…詳しくは飛行機を降りて…”
機長のアナウンスが夢の中に聞こえて、目を覚ました。
が、聞き逃したので添乗員に聞いてみると、
“修理ができないので、この便はキャンセルになります。空港に戻って、明日以降の便を予約してください”
なんだとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!
5時間以上も寒い飛行機の中で食事も与えられずに待たされた挙句、
キャンセルとは何と言うことか!
エア・フランスのばかやろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
と心の中で叫びながら、飛行機を降りる用意をした。
こんなときはいらいらしたり怒ったりせずにとにかく事を解決することを考えなければならない。
私は2日仕事、1日観光の3日間でインドに行く予定だったが、
次の日出発となると2日目の仕事にも半日しかいられないことになる。
となると、航空券代を返金してもらってイタリアに引き返すほうがましかもしれないと思い、
すでにインド入りしていたボスに連絡を取った。
ボスはとにかく私の状況をとても気の毒に思ってくれ、心配はしなくて良いから
イタリアにすぐ帰るように、と言ってくれた。
しかし、最後部の席にいた私が飛行機を一番最後に降りてからトランスファーデスクに着くと、
そこには長ーーーーーーーーーーーーーーーーーい列…
あたりまえである。
飛行機は満員だったから、200人以上はいるはずである。
その200人が、みんな次の日以降の飛行機を予約しなければならず、
宿泊するホテルを見つけなければならないのである…
つづく