テーマ:★ラグビー★(124)
カテゴリ:Rugby
午前中、茨高教組の会議があり、水戸までJRで向かう。茨城大学と常磐大学のオープンキャンパスが重なっているため、当校の3年生、1年生(1年生は夏季休業中の課題に大学見学レポートがあるため)がたくさん水戸へ向かう列車に乗っていた。昨年の今頃は、何人かのHR生徒を引率して、茨大に行ったっけなぁと、懐かしく思い返していた。
内田樹の『街場の現代思想』(NTT出版)を読了。 内田樹は「正しい決断をするためには?」という質問に対して「決断というのはできるだけしないほうがいい」という。そして、このように答えている。「決定的局面で『正しい判断』をする人とは、これまでつねに『正しい判断』をしてきた人ではない。そうではなくて、『正しい判断』をしないと生き延びられないようなリスクを最小化することに、これまでつねに心砕いてきた人のことを言うのである。」と。 う~ん、なるほど含蓄の深い言葉である。思わずこっくりと頷いてしまう。無用な決断をしなくてすむために、日頃から危機管理意識を磨いておき、袋小路とへ向かうリスクを一つ一つ潰していく選択が必要であるのか。奥が深い。 夜、スカパー J SPORTS にて、ラグビー・トライネーションズ(南半球・三カ国対抗戦)を観戦する。今日の対戦は、どしゃ降りの第一戦でオーストラリア・ワラビーズを 16-7 で降したニュージーランド・オールブラックスと、初登場の南アフリカ・スプリングボクスである。 オールブラックスは第一戦でワラビーズに勝利したものの、グレアム・ヘンリー監督の推し進める強力 FW 一辺倒の戦い方で、見ていて面白みのない退屈なラグビーを展開していた。なぜスーパー 12 で積極果敢なランニングラグビーをしていた選手たちが、トライネーションズになるとこうも変わってしまうのか。 対するスプリングボクスは、ここ数年トライネーションズで不振続きだったが、今年のスーパー 12 での南ア勢の好調の勢いをそのまま代表チームにも持ち込んでくれば期待できるシーズンだ。 試合展開は、予想通り、激しく前に出る攻撃的ディフェンスが復活したスプリングボクスが、オールブラックスのゲインを許さず、攻撃しては前半3トライと、勢いを感じさせた。 しかし、面白くないが、負けないのがヘンリー流。スプリングボクスの反則の多さに乗じて、PG で着々と点を重ね、後半気がついてみれば、3 トライのスプリングボクスが21得点に対し、未だノートライのオールブラックスが PG のみで18得点で、3点差にぴったりとつけている。 スプリングボクスがこのまま逃げ切れるかと思った、終了 10 分前に入った時間帯。不要なペナルティーを恐れたのか、自陣ゴール前に釘付けになったスプリングボクスのシャローディフェンスの足がピタリと止まった。しつこく小刻みにアタックを仕掛けるオールブラックス FW。途中出場の SH バイロン・ケラハーが果敢なサイドアタックを見せ、突破を試みる。 中央付近のラックから、SO のカーロス・スペンサーは、ディフェンスの薄くなった外側の穴を見逃さなかった。FW サイドに固執していたアタックから一転、一気に右サイドの WTB ダグ・ハウレットまでボールを展開し、相手ディフェンスを振り切って、右隅に飛び込んで見事トライ。まさにノーサイド寸前に逆転に成功した。 23-21でニュージーランド・オールブラックスの勝利。オールブラックスはこれで 2 連勝。試合内容はともかく、勝利至上主義の王国ラグビーにとっては、幸先の良いスタートであろう。 南アフリカ・スプリングボクスにとっては、終わってみれば、悪夢のような試合。アタックでは完全に優位に立ち、速く力強いディフェンスも効を奏していただけに、選手たちは、なぜ負けたのかというような茫然自失の表情をしていた。 スプリングボクスには、前年までに比して、明らかに全盛期の強さが戻ってきた感を受ける。低く速く強い、攻撃的タックルこそがスプリングボクスの伝統の持ち味。次のワラビーズ戦に期待したい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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