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カテゴリ:世の中のこと
「突発」とは突然発生すること。「融通」とはその場その場でうまく処理をすること。
昨日の新聞で(スマトラ沖地震津波で被災し、パスポートや所持金などすべてを失った邦人旅行者に、現地日本大使館が帰国のための「渡航証」発行手数料としてその場で902バーツ(2500円)を請求し被災者から批判を招いた)という記事を目にしました。 ポイントとしては、一.体ひとつで大使館臨時相談所にようやくたどり着いた被災者へ、所持金がなければ保証人を立てた上で17000バーツ(50000円)の短期貸し付けを行うと大使館員が事務的に説明したこと。二.「被災した相手に、自己過失で旅券を紛失したケースと同様に手数料を取るのか?日本国は被災した国への多額な支援金を出しても、被災した日本人へ自腹を切れというのか?」とクレームを入れた邦人被災者。三.「法律で決まっているから理解してほしい」と一点張りだった現地担当員。四.外務省旅券課が「現場の領事の判断に委ねられるが、法律に明示されていないことを行うのは難しい」といい、条文の見直しに着手するという見解を出したこと。この四つのポイントをどう見るかです。 私たちは子供の頃より道徳教育の中で「決められたことは守る」ということを教えられました。確かに、「決まり」は守らなければなりません。決まりごとのない世の中などありえません。 しかし、前述する今回のようなケースはどうでしょう。 「決まりは決まりですから守ってください」でほんとうに良いのでしょうか? 同じようなケースをお役所や郵便局などでも体験したことがある方も多いのではないでしょうか。 そうでない多くのお役人や担当窓口の方もいる中、語弊がありますが時にして「お役所バカ」に出会います。 柔軟な対応、すなわち臨機応変に突発的なイレギュラーへ対応できる人材が必要なのではないかと思います。 「責任と権限」を持った仕事、または生き方が出来るかということです。 よく身近に感じる「頭の硬さ」のウラ側には、どこか「面倒くさい」などというものが感じ取られ、「決まり」というものを大義名分に自己を正当化しています。 確かに、決まりは決まりですから間違ってはいないと思います。しかし、そのような方々に限って逆の立場になったときなどは、けっこう常識のなさをさらけ出したりします。 たとえば、命にかかわる非常時だったらどうでしょう? 今わが国は、「北」よりノドンやテポドンが飛んできた場合に、自衛隊は防衛庁経由で長官の許可を得、最終的に総理大臣の許可なしでは武器やミサイルによる対応はおろか勝手に行動することさえ出来ません。災害時など緊急を要する場合でも同じです。 それは、そのような「法律」(決まり)だからです。 昔、武士は自分の信念を通すため、自分で判断し行動しました。たとえその後に「切腹」というものが待っていようが.....(話が極端ですが) 今の時代は責任を取って死ぬまではないとしても、現在の自分自身の仕事に対し、誇りを持って責任と権限をどこまで全うすることができるか? 普段から自分の仕事や生き方に対し「信念」を持っているかが、重要なポイントになってくるのではないかと考えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.01.16 09:56:27
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