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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:アメリカ映画
正義に燃える若き弁護士アーサー・カークランドは、法規を振りかざすフレミング判事と対立関係にあったが、ある日、フレミング判事が婦女暴行罪で訴えられ、アーサーに弁護を依頼してくる―――。 『セルピコ』『狼たちの午後』に次ぐアル・パチーノの社会派ドラマ。 腐敗した司法制度に立ち向かう、若き弁護士の姿を描いた秀作。正義とはなにか――真っ向から疑問と矛盾を投げかけます。 主人公アーサーの憤りや悔し涙に同情しながら、腐敗した裁判所の中に良心を探すけれど、見つかりません。 どこまでも辛い展開に、追い込まれるばかり。 ‘正義’を執行していない裁判官らと、弱者のために懸命に動き回る若き弁護士たち。双方の温度差が印象に残ります。 どうして苦しむのは正しい行動をとっているほうなのだろう、、。やるせない矛盾に腹が立ちます。 アーサーが怒りを爆発させるシーンは、そのまま見ている自分の衝動と重なり、暴れるアル・パチーノに終始感情移入。よくやった! そう心から思えてしまう。 司法制度は腐り切り、フレミング判事はあまりにも汚い。 今壊しても、またなにも変わらない明日が待っているのでしょう。 けれど主人公のような弁護士がひとりでも居てくれたら、少しでも希望が持てるというもの。いると信じたいです。 「怒り爆発のアーサー」 アーサーをひとりの人間として魅力的に思えたのは、恩人である祖父とのシーンや恋愛を絡めたからでしょうか。脚本も見事でした。 社会派でありながら、法廷もの独特の重さをあまり感じず、テンポのあるドラマに仕上がっています。 いかにも‘70~80年代という音楽が心地よいと思ったらデイヴ・グルーシンという有名な方。 にわかに爽快なラストは後味も抜群。 監督 ノーマン・ジュイソン 製作 ノーマン・ジュイソン 、パトリック・パーマー 製作総指揮 ジョー・ワイザン 脚本 ヴァレリー・カーティン 、バリー・レヴィンソン 撮影 ヴィクター・J・ケンパー 音楽 デイヴ・グルーシン 出演 アル・パチーノ 、ジャック・ウォーデン 、リー・ストラスバーグ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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