|
テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:アメリカ映画
宇宙の支配者の命令で、人間に戦争をやめるよう忠告に来た宇宙人たちは、彼らの存在を認めないアメリカ政府に“第9計画”を実行する。 それは宇宙人が死体を蘇生させて侵略の手先にするという、恐ろしいものだった―――! エド・ウッドつながりで観た「死霊の盆踊り」は酷かったけれど、こちらはずっとまともなB級SF。 バートンの『エド・ウッド』鑑賞後だと、作品の裏側がわかるので楽しさも倍増するはず。なんとも微笑ましい、ダメさ加減がいとおしい。 UFO撃退のアクションシーンに使われるのは、なんと劇場から貰い受けたニュース映画のフィルム。しかし巧い具合に編集してある。 ヴァンパイラやクリスウェルという面々を観てるだけで、可笑しさがこみ上げてくる。 地球に降り立った宇宙人は、人間たちと共生しようとする。だが、人間たちにそのつもりはなく、攻撃を受けてしまう。怒った宇宙人はプラン9を発動するのだった。プラン9とは、強大な電力で死人を生き返らせ、人間を襲わせる計画のことだった。 これはフランケンシュタインか?! 生き返った死人はヴァンパイラやクリスウェルらが担当していて、懐かしのホラー映画さながらな雰囲気。宇宙人に立ち向かう警官たちの闘いが、地味に繰り広げられていく。 本作には、ドラキュラ役で名を馳せたベラ・ルゴシの、生前最後のカットが入っているという。他のシーンは、別人がマントで顔を隠して演じているものの、どうにかしてルゴシをスクリーンにのせたかった、ウッド監督の思いが通じる。 脚本がめちゃくちゃでも、ぐだぐだでも、愛すべきB級SF映画に仕上がっている。冗長なので眠くなるのが玉に瑕。 思いのほかよかったとは言え1959年製作。本編が作られたのは『ベン・ハー』や『勝手にしやがれ』の時代なのだ。時代錯誤的だ。 製作・監督・原案・脚本 エドワード・D・ウッド・Jr 撮影 ウィリアム・C・トンプソン 音楽 ゴードン・ザーラー 出演 グレゴリー・ウォルコット 、トム・キーン デューク・ムーア 、モナ・マッキノン ダドリー・マンラヴ 、ジョアンナ・リー ベラ・ルゴシ 、ヴァンパイラ 、クリスウェル (モノクロ/78分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[アメリカ映画] カテゴリの最新記事
|