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2008.05.17
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カテゴリ:多国合作映画

 テレビ局の人気キャスター、ジョルジュ(オートゥイユ)は美しい妻アン(ビノシュ)と一人息子のピエロと幸せな日々を送っていた。ある日、彼のもとに、送り主不明のビデオテープが届くようになる。家の外観から徐々にエスカレートしていく映像に、恐怖と不安から、家族間に亀裂が生じていく。果たして犯人は誰なのか―――。

特典映像を観ると、監督自身の言葉で「犯人や真相は問題ではない」という。
それなら曖昧なまま、感じたものだけで、楽しいか否かも判断して間違いはないのでしょう。
疑問は残るけれど、静寂のドラマは、真実を求めて最後まで観客を引っ張っていく。
渇いてしまった家族の愛、現代人の孤独、忘れていた過去の罪・・・
どれも多少は思い当たる節があるし、会話などとても身近でした。
間違ったことをいわない妻と、曖昧な夫。一人息子の気持ちは、すでに掴めなくなっている。

中盤、犯人に思い当たって、過去の記憶を呼び覚ましていくジョルジュ。
少年時代、田舎の家で働いていたアルジェリア人一家・マジッドのことを、思い出すのです。
少年時代に起きた悲劇も、罪も、本当のことはなにもわからない。
本人の記憶さえ曖昧なのだから。都合の悪いことは忘れてしまうのが人間で、覚えているのは被害者ばかり。
果たして過去の復讐か、マジッドの話すとおり彼は無関係なのか、サプライズが隠されているというラストをどう考えるか。幾通りもの筋書きが浮かぶ作品でした。

主人公の部屋を埋め尽くさんばかりの、本やビデオの山が印象的。
情報に埋もれたようにみえる家族は、現代人を象徴しているのかもしれません。
キッチンにまでたくさんの本が置かれていましたね~

物語の真相はわかりません。でもそれでいい。
衝撃の鮮度を大事にしたい、良作でした。




監督・脚本  ミヒャエル・ハネケ
製作  ファイト・ハイドゥシュカ
撮影  クリスチャン・ベルジェ
出演  ダニエル・オートゥイユ  ジュリエット・ビノシュ  モーリス・ベニシュー
  アニー・ジラルド  ベルナール・ル・コク  ワリッド・アフキ レスター・マクドンスキ

(カラー/フランス=オーストリア=ドイツ=イタリア合作/119分/CACHE)










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Last updated  2008.05.18 14:48:59
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