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2011.10.12
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 またひとつ、心揺さぶられる本に出会った。
いつか読んだ『シッダールタ』にとても感動して、買ってみた『デミアン』。
ヘッセの良さに今頃気づいてしまった。

『デミアン』は、ヘッセがエーミール・シンクレールという偽名で発表した、1919年の小説。
生きることに悩む主人公シンクレールが、超自然的な雰囲気をたたえた謎の青年デミアンに導かれるようにして、自分の内面と闘い向き合っていく姿を描いた、自己探求の物語――。

カインとアベルの逸話は身近でなくとも、この世には光と闇の世界があることは、いたいほどわかる。暗部のほうにより近づいてしまう苦さを、いまも思うことがある。
どうやってそこから遠ざかるのか、青年期だけに留まらず、だれにとっても他人事ではないテーマがここにはある。

綴られていく精神の遍歴、病めるほどの苦しさ。この物語の中では、デミアンとその母親によって長年かけてようよう、主人公は救われていく。
デミアンの存在は、シンクレールのもうひとつ自己みたいだったし、内面へ内面へと降りていって解決をみるあたりは精神分析のようであった。
ユング派の分析医たちによって自らも治療を受けていたというヘッセの、リアルな精神遍歴が描かれていた。


インドや禅に近しい人、ヘッセだから、これほど惹かれるのかもしれない。
悩める者が特別だといって何者かになれるわけではない。人間の使命はおのれにもどることだ――。
この答えに行きつくところなんかは、すごく仏教チックだと思う。
精神世界をつきつめていった先に、いつも仏教思想があることには、心動かされてしまう。
そうとは知らずに近づいた物事が、また同じゴールに繋がっていた。


興味持ったついでにヘッセの著作をみてみたら、気になる本がザクザクと。さっそく『庭仕事の愉しみ』をポチリ。『少年の日の思い出』もいつか読もう。







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Last updated  2011.10.13 18:30:25
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