296441 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

八百万の旅人

八百万の旅人

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

奥円

奥円

カレンダー

お気に入りブログ

三人寄れば文殊の知恵 三人文殊さん
一 夢 庵 風 流… 慶次2000さん
猫又の夢は・・・サ… ネコマタ童子さん
泉南の髭ですの。 ヒゲ1940さん

コメント新着

奥円@ Re[1]:もしかして私はAPD?ASD?ADHD?(05/04) 三人文殊さんへ ありがとうございます。は…
三人文殊@ Re:もしかして私はAPD?ASD?ADHD?(05/04) こんばんは >ASD?ADHD? 私もそんな感…
奥円@ Re[1]:戒律に対する別の見方(12/20) 三人文殊さんへ お言葉、ありがとうござ…
三人文殊@ Re:戒律に対する別の見方(12/20) こんにちは お元気ですか? そちらは寒…
奥円@ Re[1]:大乗から密教へ14(07/25) 三人文殊さんへ コメントありがとうござい…

フリーページ

ニューストピックス

2024年05月03日
XML
カテゴリ:仏教、神話、哲学


自己(プルシャ)は世界外存在であり、認識対象ではない。それ故認識されることはない。それは秘密の領域に存在する者であり、顕の分別から超絶している。

そもそも分別は世界内にいるから存在する。
世界外からなら分別を用いず認識が可能なのである。
その論拠は「不完全性定理」にある。
不完全性定理とは、自分の正しさを自分では証明できないというものである。
例:刀Aで、刀A自体を切ることができない様に。
例:認識する者は認識対象の内に、自己を見出すことができない。
例:帰納法の正しさを帰納法で証明することができない様に。
例:嘘つきが「私は嘘つきである」と言う様に。
例:「この文は偽である」と云う様に。
例:「すべての人は嘘つきである」と云う様に。
「自己言及のパラドックス」が発生する。
それらが例え正しかったとしても、それを証明することは(自身では)不可能である。
論理学に於ける不完全性定理は、物理学に於ける「不確実性原理」として現れる。観測者が観測対象に影響を与えてしまうから。それ自体を観測できることはできない。

世界外からの観測であれば、完全な客観が成立すると仮定することができる。しかしそれ自体についての観測結果は一つではない。自性(プラクリティ)は曖昧模糊な存在なのである。
自性(プラクリティ)の全体相を観ることを自性自体が夢想する。そして生み出されたのが究極の客観。自己(プルシャ)という概念なのかもしれない。

しかしそんな自己(プルシャ)は存在しえないとも云える。
観測結果はことごとく真実を歪める。観測は真実に影響を与えてしまうから。

自性(プラクリティ)の全体相を「法界」と名付けてみよう。
そして法界の全体相を知る智慧を「法界体性智」とする。
それらは分別された四智を合わせたものと説明される。
しかし「法界体性智」とは何なのだろうか。正体不明である。不確定な存在である。究極の客観は「秘密」な存在だ。それ自体を規定する〈言葉〉にすると、分別の「顕」に堕してしまうだろう。それ故、自己と自性の二元論は存在しえない。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024年05月03日 01時19分40秒
コメント(0) | コメントを書く
[仏教、神話、哲学] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X