テーマ:ささやかな幸せ(6734)
カテゴリ:Q輔とU子と「子供大人化計画」
うちの長女、P子嬢です。これは、たしか5歳の時かな。 休日に昼寝をしていると、突然「パパ!行くよっ!」と叩き起こされ、目の前に、この姿のP子ちゃん。 「早くっ!蝉取りに行くよっ!」とのこと。 季節は、蝉など一匹たりとも鳴いていない冬の始まりの頃でした。 さて、せっかくなので、P子嬢のファッションチェック! 花柄の厚手のワンピースに、メロンパンナのマント。 水泳のキャップを深々とかぶり、髪どめをイアリング代わりに。 極彩色のバックは取った蝉を入れる為のアイテム、虫取り網を担いで、ハイ、ポーズ! ははは。 ・・・うーん。 そうなんです! うちの長女はね、一言で言うと、 「うーんって感じの子」 僕ね、あなたのお子様は、どんな子ですか?って聞かれたら、即答で、 「なんか、うーんって感じの子です。」 って答えます。ははは。 今回は、そんなP子嬢の話。 ①ちょうど、この写真の頃の話。 P子と公園で遊んでいると、見知らぬマダムがミニチュアダックスをお散歩させているのを、P子が発見。 P子、速攻でマダムに駆け寄って、「犬触ってもいいですか?」つって聞いてんの。 そのワンちゃん、人馴れしてないみたいで、P子に向かってウーウー唸っててさ、 なんか危ねぇなと思いながらも、僕、少し離れて、様子を見ていたんですけどね。 その見知らぬマダム、「うちの犬、人馴れしていないの。噛みついちゃうかもしれないから、触らないでね。」 ということを、おそらく、ここに来るまで、散々公園中の子供に説明してきたんだろうね。 P子への対応、明らかに、うっとうしそうなの。そんで、説明を超ぉ~要約して、 「ゴメンね、うちの犬、人間が嫌いなの」 って、言ったのね、半ば吐き捨てるように。 そしたら、P子、小首を傾げ、マダムの顔をまじまじと覗き込んで、 おばさん、人間じゃないの? ひぃーーーーー! す、すみませーーーん! 僕、マダムに謝って、P子の首根っこ掴んで、その場から逃げ去って。 まぁ、P子の質問、言い得て妙っちゃぁ~、妙ですが。 ・・・うーん。 ②次も、保育園の時の話。 保育園の先生ってね、園児にお遊戯や体操を教える時に、 一般的に、園児と向かい合って、園児が鏡を見るように指導するじゃんね。 要するに、園児に右手を上げさせたいときは、先生は左手を上げるんだよね。 ところが、妻が先生から受けた報告によると、うちのP子ちゃんはね、 「みんなぁ~!先生のマネして踊ってねぇ~!」つって、先生が踊り始めると、 は~い!つって、いつも先生の側に移動して、園児の方を向きながら踊るんだって。ははは。 先生が左手上げてる時、P子も左手上げてて、他の園児は、みんな右手上げてて、 厳密に言えば、P子のみが先生の完コピしてるっちゃぁ~、そりゃそうだけど・・・。 我が子ながら、もう少し、他の園児に付和雷同してくんねぇかなと思うけどねぇ・・・。 ・・・うーん。 「写真撮るから、かわいい顔してね」と頼むと、 この娘は、いつもこのように、わざと変な恰好をします。 「お前な、お願いだから、たまにはふつーに撮らせろ!」と本気で怒鳴ると、 この娘は、「はぁ~い!」と言って、このように頭に皿をのせます。 ③妻が姉妹を連れて、病院に予防接種に行ったときの話。 まず、次女のOちゃんが、メソメソしながらも、なんとか頑張って注射を打って、妻も先生もやれやれって感じで。 病院の先生「じゃ、次はお姉ちゃんね」と言い残して、一時席を離れた。 その時、妻は、注射を終えた次女の服を直していた。 看護師さんも、色々と準備に追われて忙しそう。 ほんの一瞬。そこに居た大人の誰もが、本当にほんの一瞬、目を離した隙に、 P子、失踪しました。 「あれっ、P子が、いない!」気が付いた妻、血の気がスーっと引いて。 「大変!逃げた!私、外見てきます!」先生も、看護師さんも大慌てで捜索。 約5分ほど、大人たちがあちこち探しても見つからず、神隠しにでもあったのかと、皆、流石に焦り始めたその時、 妻が、診察室で一か所だけ確認してなかった場所に気が付く。 P子ちゃん、診察室のベットの下で息を潜めてやがったぜ・・・。 いや、妻曰く、息「潜める」ってレベルではなく、「殺す」ってレベルで、 土遁の術、術ってる、仮死状態の忍者かコノヤローって感じだったらしい。 その時ちょうど、お隣の診察室から、P子と同じ歳ぐらいの子供が、 注射は嫌だ!怖い!と、ぎゃーぎゃー泣き喚き、 実に子供らしぃ~く、実に分かりやすぅ~く注射を打たれている様子が見えたらしい。 それに引き換え、うちの子は、と妻がP子に視線を移すと、 P子は、完全犯罪を企てた犯罪者が、その計画が失敗に終わったと悟った時の虚無感丸出しで、 泣きもせず、喚きもせず、ただただ無表情で注射を打たれていたらしい。 その時、妻は心から、 ああ、よそが、うらやましいぜ。 と思ったとのこと。 ・・・うーん。 ④妻も子供も寝静まった夜中に、僕は一階のリビングで、録画した大河ドラマを一人で見ていた。 ん?背後に人の気配・・・こわっ・・・思い切って振り返ると、げげっ!物陰にP子ちゃん! 「わぁ!びっくりしたぁ!いつ2階から降りてきたの?そこで何してんの?早く寝なさい!」 つって、僕が言うと、P子ちゃん、 「お尻が、」 ん? 「かゆかったもので・・・」 そういって、僕に向かってお尻をペロンと出した。 仕方が無いので、僕、指先でP子のお尻を2・3回、コリコリッと掻いてやると、 「ありがと」 と言って、P子は2階に上がって、 そして、寝た。 ・・・うーん。 お絵描きが大好き。夢中になって描く。 疲れ果てるまで描く。そして、描きながら眠る。 ⑤1年生の発表会の劇で、P子は劇の冒頭、初っ端のセリフを、舞台の中央で叫ぶ、という大役をもらった。 最近の小学生の劇は、昔のように主役・脇役がはっきりした物語を演じることは無く、 出番やセリフの数も平等になるよう配慮された、全員が主役のような内容のものだが、 それにしたって、大役だ!光栄だ!つって、僕も妻も喜んでいた。 先生と生徒が一丸となって、何日も何日も練習して、本番に向けて完成度を高め、 さぁ!いよいよ本番当日の朝! P子、登校する寸前、今まさに家を出るって時、 廊下の柱の角に、足の小指を強打して、 骨折しました。 えーーーーーーっ! 妻、激痛に泣きわめくP子を連れて、急ぎ病院へ。 担任の先生には、劇本番に間に合うか否か分かりません、と伝えたらしい。 いやぁ~、先生、大パニックだったろうなぁ。 代役つったって、小学1年生に今から他の人のセリフ叩き込む訳にもいかぬだろうし。 先生がP子の代わりに劇に参加するってのも、なんか違うし。 P子のセリフだけカット出来るかっていうと、全員主役の劇だから、構成に無理が出る。 明確な方向性、結論は出ぬまま、開演の時間となり、 もう駄目だ!今年の発表会は大失敗だ!って先生も生徒も、誰もが諦めかけたその時、 舞台の幕が上がる、数分前に、足に包帯を巻いたP子、妻に抱えられるようにして、舞台裏に到着。 なんとかギリギリ間に合った。 びぃーごじゃんっ! (P子ちゃんっ!) 担任の先生が、安堵と怒りが入り混じった、 体のどこか出ているのか分かんないような、 奇怪な叫び声を上げたらしい。 P子、素知らぬ顔で、舞台中央に立って、劇の冒頭、初っ端のセリフを叫んで。 ・・・うーん。 まぁ、日々、こんな感じ、 「うーんって感じの子」です。 正直、この子の、これからに、 要らぬ苦労。要らぬ誤解。要らぬ敵。 少なくないような気はしています。 僕には、それが分かります。 何故って? 僕に、そっくりだから。 集中し過ぎると、まわりが見えなくなるところ。 空気読めてるくせに、あえて読まないところ。 最近は、屁理屈をこねるところまで僕に似てきて、 頻繁に妻と言い争いをしています。ははは。 妻に散々叱られると、流石にしょげて、ベソかいてますね。 内容聞いていると、どう考えても、P子が悪いので、 あからさまにP子をかばうようなマネはしませんが、 怒れる妻がいなくなった時にこっそりと、 たとえ世界中が、お前に、うーんって感じでも、 パパはお前の理解者だから。 と言って、ぎゅっと抱きしめてやります。 そんな時、P子は、 口の端をゆがめて、ニヤリと笑います。 いやいや!そこは満面の笑みでしょう! 何で、しめしめって顔で笑うかね! 時代劇で、悪代官と越後屋が、悪巧みしてるんじゃないんだからさ! ・・・うーん。 ははは。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.02.05 19:42:10
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