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2006年02月15日
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和


これから展開する話は、私のファンタジーである。



 中央アジアのキルギス人と日本人とは兄弟だという言い伝えがキルギスにあって、それは古事記に出てくる海幸彦と山幸彦の話ではないか、と以前この連載で暗示した。そして今回は、この民話がバルハシ湖あたりのものであるという仮定で話を進めてみたい。日本国内の出来事として考えると非科学的なお伽話のようでも、中央アジアでの出来事として考えると自然現象として説明がつくのではないかと思うのである。

下の地図をクリックすると大きくなります。
新しいウィンドウが開いたら、その地図の右下に
ポインターを合わせてクリックしてさらに拡大。
イリ地方
『地図で訪ねる歴史の舞台-世界- 最新版』
帝国書院 23-24ページ


 この民話を知らない人は、最初に《山幸彦と海幸彦(ウィキペディア)》を読むことをお薦めする。

 まず、山幸彦が出掛けたワタツミ神(海神)の宮殿の所在地だが、これはバルハシ湖の北にあるバルハシにあったのではないかと思う。このあたりはオアシスなので賑やかそうである。一方、どこから船に乗ったかはわからないが、塩椎神がアドバイスしたのだから、ひょっとしたらバルハシ湖の東部かもしれない。ここは東半分は塩湖・西半分は淡水湖という珍しい湖なのである。

 海神の宮殿で釣り針が見つかる経緯については、海神が魚を集めて尋ねるなど確かにお伽話めいてはいるが、合理的に解釈することも可能だろう。すなわち、海神ではなく領主が、魚ではなく漁師を集めて尋ねたのであり、漁師が釣った魚にたまたま珍しい釣り針が刺さっていて、とっておいたのを、領主に献上したというではないかと思う。

 さて、海神からもらった潮盈珠(しおみちのたま)と潮乾珠(しおひのたま)は、魔法の珠のように思えるが、これは中央アジアの自然現象を説明したものだろう。バルハシ湖の南には砂漠が広がっているが、ここにはイリ川が流れ込んでいる。この地図には載っていないが、どうやらイリ川は枝分かれしてこの砂漠の下を流れているようである。この地域では、あるときは川が枯れ、あるときは川として流れ、またあるときは洪水のように水が地面から溢れて泥地になってしまうことがあったのではないかと思われる。いつも山幸彦に都合よく自然現象が起こったとも思えないが、そのあたりは単に運のいいヤツが自慢しただけだろう。

 このような自然現象はイリ地方だけではなく、中央アジアの砂漠地帯全体に見られたと思われる。楼蘭(ロプノール湖西岸)が比較的有名なのではあるまいか。したがってこの民話は別の地域のものであったかもしれないが、登場人物を考えるとバルハシ湖あたりに舞台設定したほうが説明がつきやすいのである。

 海幸彦(ホデリ)は隼人はやとであるとされる。私は、隼人は騎馬民族を意味する言葉ではないかと想像している。きっと馬に乗ってはやぶさのように素早く移動する人々だからそう呼ばれたのである。《塩爺(しおじい)の由来》では、九州の隼人に伝わる昔話であるという。しかし、それはもともと九州にあった昔話というよりも、中央アジアの騎馬民族・隼人の昔話を、のちに九州に位置づけたか、九州に渡来した騎馬民族の末裔によって伝承されてきたものだろう。

 ところで、海幸彦は阿多あたの君の祖とされている。イシク湖の周辺には、ポルチョン・アタやイシク・アタという地名がある。(→『地球の歩き方 シルクロードと中央アジアの国々』p.165) では、阿多の君とはこの場所の統治者という意味だろうか? 否。アタ族の君主という意味だろうが、それはアルタイではないかと思う。彼らは騎馬民族だから、せいぜい出身地か中心的な活動拠点でアイデンティティを示すしかなく、おそらくは出身がザイサン湖付近のアルタイ(阿勒泰,Altai)かモンゴルのアルタイ(Altay)なのである。とくに前者は金を産出する場所であるから、ここは拠点として重要である。イシク湖の黄金のプリンスも、アルタイとの付き合いで金を得ていたのではあるまいか。

 さあて、このあたりでキルギス人と日本人が兄弟という話と、海幸彦と山幸彦の民話がつながったのではなかろうか。キルギス人は、かつてアルタイ地方にあるエニセイ川上流に住んでいたという。場所は微妙に違うが、騎馬民族であればあっちこっち移動するので、自分たちの民族をアルタイという地名で代表させていたのではないかと思う。

 海幸彦と山幸彦の話は、おそらく個人の話ではなく民族単位の話である。とくに、山幸彦である火遠理命(ホオリノミコト)は、高千穂の山の西にある高千穂宮で580年過ごして亡くなったというのだから、とても個人の一生とは思えない。なお、私は高千穂をアフガニスタン北東部に比定しているのでイリ地方とはかなり離れているが、民族レベルでみると原始ヤマト民族は両地方を結ぶ一帯を行き来していたのではないかと思う。山幸彦は、神武天皇の祖父にあたり、彼を神格化する過程で定着した人物と想像されるので、実在の個人として特定するには無理があるのではないかと思う。

 最後に一つ付け加えておくと、この民話と朝鮮神話の関連を指摘するものもあるが、ウリナラ起源じゃなくて中央アジア起源のものを朝鮮人がパクったに違いない。(^^ゞ



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最終更新日  2006年03月29日 23時32分57秒
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