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profile:山本ふみこ
随筆家。1958年北海道生まれ。つれあいと娘3人との5人暮らし。ふだんの生活をさりげなく描いたエッセイで読者の支持を集める。著書に『片づけたがり』 『おいしい くふう たのしい くふう 』、『こぎれい、こざっぱり』、『人づきあい学習帖』、『親がしてやれることなんて、ほんの少し』(ともにオレンジページ)、『家族のさじかげん』(家の光協会)など。

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2007/10/19
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カテゴリ:生活

 来年のカレンダー、手帖が出まわる季節になった。
 それはもちろん、こういうものは、早めに出てくるものだろうけれど、かなり、あせる。ついこのあいだ、2006年から2007年のカレンダーにかけかえたばかりだというのに。



 わたしね、じつは手帖は持っていない。
 カレンダーを、持ち歩いている。
「つぎの打ち合わせの日にちですけど……」という話になるとき。
「つぎの予約、いつおとりしましょう」という話になるとき。
 相手は、へえっという顔になる。まさかカレンダーが出てくるとは、思わなかった、という表情。
 そうだ。
 革製のシステム手帖なんかを広げて、「そうですねえ」なんて首をかしげて見せたりすれば、いかにもキャリアを積んだウーマン風だ。
 格好だけ、そんな風だったことは、ある。
 手帖に仕事の予定を書きこみ、台所のカレンダーに家の予定——子どもの学校行事。レッスン。山歩き。水道工事で、午後1時から断水。など——を書きこみ、自分の部屋のカレンダーに、友だちとの約束、観劇の予定を書きこんでいた。
 これを、いつどこでつき合わせるか、だ。
 すぐつき合わせても、予定が1日の枠のなかで、重複する。



・家に編集者が来てくれる日に、ガス工事があって火が使えない。
・仕事と、学校行事が重なる。
・打ち合わせの時間と、美容院の時間が重なる。



 という具合に。
 進歩なく、こんなことをしばらくつづけていた。ある日、とうとう、すべての予定を同じところに書きださなくちゃ、と気づく。
 思いつくのが、おそい。
 たしかに。
 でも、どこに集約するか、というところで、迷っていた。手帖ではない、という気がした。それだと、きっと家の関係の予定が、こぼれる。
 1つのカレンダーという結論に達したとき、やれやれ、と思った。
 格好よくない、とね。
 でも、まあ、わたしらしいか、と思いなおす。
 それから5年、カレンダーを持ち歩いている。大きな声では言えないが、いまでもときどき、ダブルブッキングのポカをやる。これは、カレンダーのせいではなく、自分の……、言いにくいがわたしの、そそっかしさが原因だ。
 とはいえ、以前よりずっと、そんな失敗は減っている。



Photo



カレンダーの寸法は、左右20×天地18cm。
家にいるときの居場所は、2箇所。
仕事ちゅうは、仕事部屋・机横の書棚にかけています。




Photo_2





もうひとつの居場所は、台所・冷蔵庫の扉。
朝と夕方は、ここにいます。







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最終更新日  2007/10/19 10:00:00 AM
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