748613 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

サイド自由欄


profile:山本ふみこ
随筆家。1958年北海道生まれ。つれあいと娘3人との5人暮らし。ふだんの生活をさりげなく描いたエッセイで読者の支持を集める。著書に『片づけたがり』 『おいしい くふう たのしい くふう 』、『こぎれい、こざっぱり』、『人づきあい学習帖』、『親がしてやれることなんて、ほんの少し』(ともにオレンジページ)、『家族のさじかげん』(家の光協会)など。

カレンダー

バックナンバー

2024/06
2024/05
2024/04
2024/03
2024/02

カテゴリ

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2007/11/13
XML
カテゴリ:生活

  久しぶりに、あれを読んだ。
 読みはじめると、どうしてもつづけて全31巻読み切ることになる。読み切るための時間が不足しているような気がしたが、とにかくパワーがほしかった。
 ええい、読んじまえっ。

 暮らしのバランスがくずれることが、ある。家のこと。仕事。その他。それぞれの量に問題があるのよ、と文句を言いながら、バランスがくずれているのは、暮らしではなく、自分自身のここ(胸)。わかってる……。
 疲れ? たぶんそうだ。
 倦怠? それも、ある。
 とにかく、なんだかみーんないやになっちゃって、することなすこと、うまくいかない。つい最近、そういうことが起きた。
 そんな場面での、「読んじまえっ」だった。

 この全31巻の正体は、『スラムダンク(SLAM DUNK)』(集英社)。
 まんがだ。バスケットボールのまんが。
 
 しびれるような名せりふが、いくつもある。
 これまで30回は読んだが、何度読んでも力をもらえる。読むたびに、ぐっと来る場面が、変化しているようでもある。自分の弱っている部分に、ドン、とくる。
 このたび、ドンときたのは、こんなやりとり。

  「もう勝てねーとでも 思ってんのか」(桜木)
  「何だと…」(赤木)
  「おめーが 簡単に言うよーな点差じゃねーぜ…」(三井)
  「あ?バカめ」(桜木)

  「おめーらバスケかぶれの常識は オレには通用しねえ!!」(桜木)

  「シロートだからよ!!」(桜木)(『スラムダンク』28巻より)

〈ちょっとだけ、あらすじ〉                               
 神奈川県立湘北高校1年生の桜木花道(はなみち)は、かわいい同級生「ハルコさん」の「バスケットは… お好きですか?」というひと言に誘われ、バスケット部に入った。赤いリーゼントのヤンキーとしてならしていた桜木は、はたしてバスケットマンになれるのか……。
 しかし。すったもんだはあったものの、桜木は基礎練習に励んだ。部員たちが全国制覇を目標に練習する体育館のすみっこで。
 湘北高校は県大会を勝ちすすみ、ついに悲願の全国大会出場を決めた……。

 ああ、待って。
『スラムダンク』を知らないアナタ。
 バスケットには興味ないって? そうじゃないんですってば。
 バスケットをまったく知らなくても、胸のあたりをがしっとつかまれる。
 自分の毎日を、考えさせられる。
 掲出のやりとりも、然り。なにかをつづけてきて壁に突き当たるときって、中途半端にクロート(玄人)化していることが、ある。
 そうして簡単に、「そんなの無理よ」とか、言う。「もう手いっぱいよ」と、嘆く。
『スラムダンク』の桜木花道クンは、ちがうんだな。口癖のように、「天才ですから」とつぶやきながら、常に、挑戦している。練習している。バスケットがうまくなりたい一心で。 
『スラムダンク』。
 くりかえしを生きることの意味を、そのすばらしさを思いださせてくれる。
 くりかえしのなかで、自分にもきっと何かが見えてくるだろう。
 ——そんな気持ちになる。
 上達しているんじゃないか。
 ——と、いう気もしてくる。

 だから、このマンガは、「日日のくりかえしに疲れている場合じゃないわたしたち」の必読書なんじゃないか、と思うわけだ。
 主将赤木、メガネ君(木暮)、三井、宮城、流川(るかわ)にも、是非、アナタを会わせたい。そうだ、監督の安西先生を忘れては、いけないな。
 安西先生の名せりふも書いておこう。

  「あきらめたら そこで試合終了ですよ…?」(『スラム ダンク』27巻より)

 ああ、元気でたでた!
 それにしても、ページを繰るほか、なんにもしていないはずなのに、読破したあと、どうして、こんなに汗かいているんだろう、わたしは。
 



Photo_2




長女、小6のクリスマス。サンタクロースが『スラムダンク』全31巻を枕元に届けて
くれました。その苦労、その重み、なぜだかわからないけど、わが事のように思い返
すことができます。サンタクロースさん、アナタは、えらいっ。




Photo_3



ついでに。子どもたちの本棚に、頑丈なフックを1つずつつけました。
出かけるとき着ようと決めた服
(ほかの誰か——きょうだいや、母に先に着られてしまわないように)や、
持ち物を下げておくフックです。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007/11/13 10:00:00 AM
コメント(2) | コメントを書く


© Rakuten Group, Inc.