美の神
雨模様で始まった一日も、夕方にはすっきり晴れた空が広がった。ここ数日、宵の明星は大きく位置と輝きを変えている。木星とのランデブーや月とのコラボレーションが月初めに話題になったが、もうしばらくは宵の明星=金星と木星は近くに見える。さて、金星は英語ではビーナスだ。言わずと知れた、美の女神である。太陽・月に次ぐ、全天で3番目に明るい星でもある。ローマ神話のビーナスはギリシャ神話のアフロディーテとなる。彫刻でもおなじみの美の女神に、人生を狂わされた男も数多いことだろう。太陽系最大の惑星、木星の英名はジュピター。ローマ神話のジュピターはギリシャ神話ではゼウスとなる。木星にジュピターの名を与えた者たちは、木星が太陽系最大の惑星であることを知っていたはずはないのだが、神話の威光に合わせた名が木星に与えられたと言えよう。後年ガリレオによって発見された木星の衛星には、ゼウスの愛した女性の名が付けられている。このゼウスという神様は、複数の女性を愛することのできる博愛主義の神である。ギリシャ神話の約1/3は、ゼウスと彼の愛した女性とその子供たちの物語でもある。個人的には、このゼウスの博愛主義は理解できる。などと書くと私がゼウスのような人間、つまり、綺麗なおねぇさんをみたら強引に口説くタイプだと思われてしまうかもしれない。*********************だれだ? そこで笑っているのは!!*********************ギリシャ神話では兄妹で結婚する例はヤマほどあるので、日本的な倫理観では不快に感じる人もいるかもしれないのが、神話の世界というモノである。嫌がる女神が‘馬’に化けて逃げたのを男神も‘馬’になって追いかけ・・・(中略)生まれた子供が‘馬’だというハナシもあるくらいだ。こんな非日常の世界を思いながら、星をながめてみるのもいいかもしれない。*********************