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カテゴリ:日常
その奇怪な事件は、昨夜の21時30分に幕を開けた。
千葉警察署が現場に到着したのは、22時を過ぎたころだった。 遡ること3時間・・ ~19時30分~ 会社を出て、近くのフィットネスクラブに行く。 たくさん汗をかいて、美味しい焼肉を食べに行くつもり。ウキウキ、ワクワク♪ ~21時30分~ 気持ちのいい汗をかいた後、シャワーに入ろうとロッカーに戻って、目を疑った。 僕が利用していた131番のロッカーの鍵が破壊されていた。 「鍵が、破壊されている」。 この非日常的というか、ありえない出来事にはかなり驚いた。 慌てて扉を開けると、中は全くの空だった。 財布、ケータイはもちろん、鞄、靴下すら残っていなかった。 マラソン後で身体は汗だくだったけど、頭はクリアーだったので、まずはやるべきことをやった。 フィットネスクラブの受付に報告し警察を呼んでもらったあと、三井住友VISAカード、みずほ銀行のキャッシュカード、郵便局のキャッシュカード、携帯電話の利用停止の手続き。 少し話はそれるけど、VISAカードとみずほ銀行のカード紛失窓口は、こういう問題に慣れているみたいで、対応がとてもよかった。再発行の手続きや盗難後から現在に至るまでで悪用された履歴はないからご安心を、ということまできちんと説明をしてくれた。 それに引き換え、郵政公社。あの対応はジ・エンドだね。 対応は遅いし、待たせるし、ちょっと突っ込んで尋ねると「お答えできかねます」の一点張り。やれやれ。 携帯電話の利用停止は音声ダイヤルに沿って簡単にできる。 ~22時~ 警察到着。俳優のウガンダのような顔をした体重150キロくらいある巨漢なおじさんと筋肉質な若者の二人組。 一緒に現場検証。ロッカーに粉を付ける。でも指紋は検出されず。「うーん、ダメみたい」とウガンダ氏。なんて精度の低さだろう。これで日本の治安は守れるの?と思う。 ~22時30分~ その後は被害届けの作成のために、盗難されたモノとその時価について説明する。 延々と思い出しては、延々と話す。 財布は5万円、脱いだパンツは50円。ノート2冊で200円・・。 確かにノートの市販価格は200円だけど、そこには夢や未来や記録が残されてあり、値段が付けられない。 財布は要らないからノートは返ってきてほしいぜ、とウガンダ氏に思わず漏らすと、「お気持ちわかります」と身体に似合わぬ微笑で共感してくれた。 聴取終了。 「被害届けにサインをして欲しいので、フィットネスクラブとの話し合いが終了したら署に寄ってください」と言い残しウガンダご一行は帰っていった。 ~23時30分~ そもそも今回の件で、カチーンと来たこと。 事件発覚後、受付に話すが対応がとても事務的だったこと。現場責任者が出てきたが、結局、こちらが「ごめんなさいは??」と言った、23時30分までお詫び一つ出てこなかったこと。 サービスを提供する事業者として、あの対応はどうなのだろう。 過失を認めてしまうことで不利に繋がるので、お詫びは言えないのかもしれないけど、お客様への安心安全なサービス提供の義務を遂行できなかったわけだから、「ご迷惑をおかけしまして申し訳ありません」、くらいは誠意を持って言おうよ。 そう言うと、現場責任者は顔を蒼くして「申し訳ありません」と頭を下げた。やれやれ。 ~24時~ 何はともあれ明日責任者が出てこないと、保障について何も言えないとのことだったので、スタッフ用のウィンドブレーカーに着替えて帰ることにした。 電車はとっくになくなっていたのでタクシーで帰ることになったのだが、このときの対応もいけてない。 「現金をお渡しします。ただ、領収書ください。費用処理をしたいので」 どこまでも事務的だ。 ~24時30分~ 警察署に行く。 まだ被害届けが完成しておらず、待っててくれという。 空腹で死にそうだったので、ウガンダ氏のお勧めするcocosに行き、サーロインステーキを注文。 まずは腹を満たそうと思った矢先に館内放送。 「ボブ様(本名は違うけど)、ボブ様、お電話が入っておりまーす」 深夜のcocosで一体誰が僕に向けて電話をかけてくるのだろう? 今夜はあり得ないことが続く。 水だけを飲み干し、電話に出る。電話の相手は、ウガンダ氏だった。 「ロッカーの中であなたの鞄らしいものが見つかったらしい。手を触れないように指示してあるから、今から一緒に行ってくれないか?」 サーロインステーキが遠のく・・ パトカーに乗って、フィットネスクラブに戻る。事情を聴く。 ・本来、鍵とロッカーの番号は整合が取れた状態で設置されている。 利用者は空いているロッカーに鍵をかけフィットネスを行い、 フィットネス後は鍵の番号を見てロッカーを開けることになっている。 この日の夜は、 ・131番のロッカーが壊れていたため、鍵部分を外していた。 ・131番の鍵が127番のロッカーに(誤って)ついていた。 その結果、 ・僕は何も知らずに127番のロッカーを利用する。 ・鍵をかける(131番の鍵で) ・ロッカーに戻り、131番の鍵番号を見て、131番のロッカーを 開けようとしたが、鍵部分が外されていた。当然中身は空っぽ。 (僕の荷物は127番に入っているのだから) つまり、ロッカーのメンテに関する人的なミスによって引き起こされた事故。着替えを終えて、話は明日しましょうということにして出た。 ~25時~ cocosに戻ってサーロインステーキを食べた。もう誰からも呼び出されることのない平和な晩餐。 ~26時~ 帰る気になれなかったので近くのホテルに泊まることにした。死んだように眠った。 ~今日12時~ お詫びにやってきた。 すっかり憤りは収まっていたので、ふむふむと冷静沈着に話を聴く。事故に至った経緯を詳しく説明してもらったが、聞けば聞くほどプアーだと思った。 事故を未然に防ぐ対策と、事故がおきた後の対策をきっちりとしてほしいという要望をした。書面にしますと言ってた。 先方は菓子折りだか、スポーツグッズだかわからない手土産を持ってきてくれていたけど、「そういうのはお持ち帰り下さい」、と伝えた。欲しいのは記念品じゃないのだよ。継続的な良好な関係。この事件で更にお互いによい関係になれるように僕も努めたい。 そういう意味で、「今後も利用したいと思います」というメッセージを込めて、優待券だけはありがたく頂戴することにした。 ~16時~ なかなか楽しい経験だったと思う。 話を膨らまして、飲み会のネタにしようっと☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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