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「国家の品格」の著者である藤原正彦氏と対談する機会に恵まれた。
「国家の品格」は、あの「バカの壁」よりも8日早く100万部を突破するなどの売れ行きを見せているベストセラー本なので、読まれた方も多いと思うけど、僕なりにググッと要約してみると、 欧米的な「論理」や「合理」では世界は破綻していく。日本人が古来から持つ「情緒」、あるいは伝統に由来する「形」、こうしたものを付加していく必要があるのだ・・云々。 つまり、強烈な愛国心が貫かれた一冊。 お会いしても思ったけど、歯に絹を着せない、というかスパッとモノを言うところが、日本国民には清清しさを与え、だから売れたのかもしれない。 そんな藤原氏が僕が勤める会社のビルに、講演をするためにやってきた。 講演自体は、「国家の品格」と「この国のけじめ」を足して2で割った感じの内容。僕は講師対応担当ということで、最初と最後の合計1時間くらいを控え室で一緒に過ごす機会に恵まれた。 講演前は著書にサインを入れていただいたり、段取りを説明したりと時間がなかったのだけど、講演後はゆっくりとお話する時間を持てた。 100万部の方に支持される文章のコツについてお聞きすると、藤原氏のご両親が、父:新田次郎氏、母:藤原てい氏、いずれも100万部作家だったことから、先天的・生活環境的に両親から資質を得たのかもしれないとの答えだった。そこから、藤原氏の3人の息子さんの現在について話が移っていき、家族観についての話題に移った。 親として最も大切なことは何か? 僕の問いに、「褒めることだ」、と瞬間的に返事が返ってきた。 「週に1、2回は本質的なことを褒めることが大事だ。僕は子供が独創的なことをやったとき、人として優しいこと(例えば、お年寄りに席を譲ったり、弱いものいじめを助けたとき)にはめちゃめちゃ褒めた」「同時に、2~9歳の時には、くだらない、ささいなことで、はり倒すくらいに、頭ごなしに叱りつけた」と言っていた。 近ごろの若い親は、自分に自信が持てないから、褒めることと叱ることとをメリハリ持って子供にしてやれないのだろうと最後に締めくくっていた。 もっと話を聴きたいという顔をしていたら、「これ以上お話しすると追加でボブさんから講演料をいただかないといけないなあ」と冗談を言い残し、藤原氏は帰っていった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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