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田中およよNo2の「なんだかなー」日記

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2006年12月03日
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カテゴリ:ほどよく
直子と続いてきた、「ノルウェイの森」を勝手に配役する企画。

今回は永沢さん。
ええ、まだ、主人公のワタナベ君にはいきません(苦笑)。

さて、この永沢さんだけど、ものすごく興味深い人物になっている。

飛びぬけて優秀で、かっこよくて、女性にもお金にも不自由しない。
本文中にはかなり、長い説明がある。

「永沢という人間の中にはごく自然に人をひきつけ従わせる何かが生まれつき備わっているようだった。

永沢さんはいくつかの相反する特質をきわめて極端な形であわせ持った男だった。

この男はこの男なりの地獄を抱えて生きているのだ。

彼の最大の美徳は正直さだった」

講談社文庫 上巻 60-62頁の抜粋)

うん。
この永沢という人間の外形だけを描写した文章でも、引き寄せられますよね。
ある意味、男の理想像であるというか。
女と簡単に寝まくることも、そりゃできるやろっていう感じだし(苦笑)。

主人公のワタナベ君も永沢さんには基本的には好意を持っているし、また、読者である私もすくなからず魅惑されます。

また、永沢さんが発言する台詞も独特の、というかそれこそ極端な形での、ダンディズムに彩られています。

「必要なものは理想ではなく行動規範だ」(講談社文庫 上巻 104頁)
「自分がやりたいことをやるのではなく、やるべきことをやるのが紳士だ」(講談社文庫 上巻 105頁)
「自分に同情するのは下劣な人間のやることだ」(講談社文庫 下巻 170頁)

特に、私はこの最後の台詞がスゴイ好きだ。
私はめちゃくちゃ、自分に同情してしまうので、叱咤するときにはこの台詞を思い出している。
きっと、私以外の読者にもそんな人、多いんじゃないのかな?

この小説を読んでしばらくの間はその魅力ばかりが、僕の頭の中に残った。
主人公であるワタナベ君が見透かしたような、「永沢さんの地獄」っていうのには、まったく気がつかなかった。
わかるわからないの前に。

ただ、読後しばらくして、また、読み返すと彼の地獄というか、狂気といったものがやっとつかめるようになってきた。

勝ち続けることができる地獄があるのだ。

普通の人は、世間で言うヒエラルキーの階段を上っていくうちに、どこかで壁にぶつかる。
あるいは、負ける。
挫折といったようなものから、足ることや人生という大陸から滋養を吸い上げることが我々はできるのだ。

永沢さんはそうじゃない。
いともやすやすと壁をぶち破り、階段を駆け上がる。
多くの人の心に留まってしまう震えや、恐怖でさえも彼にとっては味わうものではなくて、エネルギーの一つのになるかのようだ。
だけども、誰もそのスピードや考え方、永沢さん曰くシステム、にはついていけなくなる。
また、永沢さん本人もシステムを誰かに理解されようなんて、これっぽっちも思っていない。
理解されることが、生きかたの重荷みたいに。

なんだか、階段を踏み潰しながら、なお、駆け上がっているみたいだ。
それでも、満たされない。
つまりは、渇き。

この永沢という男の地獄は、私の理解する限りだけど、渇きというものに耐えられる、満たされなくても客観的には成功して勝ち続けられるから生きていけることではなかろうかと思う。

これって、考えれば考えるほど、底が深い一つの狂気だと、私は思う。

永沢さんを演じる第一条件は、この底の深い狂気をかもしだせるかということになる。
きっと、ちょっと年上の俳優さんが演じたほうがいいと思う。
最近の流行のサッパリした若手俳優では演じきれまい。
かといって、個性派によりすぎると、狂気と相反している魅力が消えてしまう。
でも、そんな底の深い狂気なんて一瞬で出せるようなものでもあるまい。
だから、人を威圧しないけど、凄みを持った役者が必要だろう。

でも、僕は最近の俳優は女優ほどは詳しくない。
詳しくてもヘンでしょ(苦笑)

ぱっと、浮んだのはオダギリジョーさん。
オトコマエだし、凄みっていうのも充分に出せそう。
ただ、線が細くなるかもしれないな。

僕としての本命は実は浅野忠信さん。
ね、雰囲気が凄くかもしだしてくれそうな気がする。
意地悪さと、誠実さが同居しているところなんかも。
でも、歳を取りすぎているような気がしてならない。
大学生で老けた人もいるから、無理じゃないと思うけど。
まあ、現実の浅野忠信さんも若い頃から老けてるし(苦笑)

と、しばらくは、この二人しか思い浮かばなかった。
木村拓哉さんも考えたけど、なんだか違うような気がする。
彼の場合は結局はいい人の感じが出てしまって、そこなし沼のような狂気にはならない。
きっと、正統派の男前だからだろう。

同じジャニーズならTOKIOの松岡昌宏さんにやってもらいたい。
僕は俳優としての彼が結構好きである。
なにしろ、とんでもないバカか、とんでもないエリートかの二通りの役しかやらない。
世界広しといえども、この傾向を持つ役者はティム・ロビンスくらいしかいない。
きっと、永沢さんの相反する高貴さと、俗物さを上手に演じてくれると思う。
ただ、オダギリジョーさんと比べると、奥底でうごめくような狂気の匂いは難しいかな。

ただ、今、こう書いてきてふと、一人の超大物俳優が浮んだ。

トニー・レオンさん。

いわずとしれた、香港の大物俳優だよね。
うん。
いけるんじゃないの。
彼は凄く若い顔してるから、大学生でもいけるかもしれない。
なにより、存在する狂気の深みっていうのをにじみだしてくれるように思う。
圧倒的に押し出すのではなくって。
勿論、最大の課題は日本語だよね。

と、いうことで、私の考えはこんな感じ。

本命・オダギリジョーさん
対抗・浅野忠信さん
穴・トニー・レオンさん、松岡昌宏さん

って、こんな感じでいかがでしょうか。

さて、次くらいにそろそろ、主人公のワタナベ君にいきますか。

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最終更新日  2006年12月03日 17時30分02秒
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