恐くない
昨夜、ブライアン(家主)が帰ってきた。また長い混雑した半月が始まる。まぁ、いいけど。天井に貼りついている大きなクモを、朝発見した。出てってくれることを祈った。帰って来たらまだいた。お風呂上りにぱなっちをベッドに転がしたら、ぱなっちも発見した。”Scary!”(こわぁい)と怯えたふりをして、おどけてた。ぱなっちは本当は、なぁんにも恐くない。嫌いじゃない。クモのアニメがあって、「最初は気味悪いと思っていたクモが最後にはいい友達になる。」っていうストーリーだ。だから、クモは一般的には嫌われものだということを知っている。それで、とりあえず scary と言ってみる。カロリンのところにいる自分よりはるかに大きな犬だって大好き。“美女と野獣”の野獣だって、登場する場面では私に抱きついて恐いふりをするくせに、大好きだ。私にしかられて大泣きしても、最後はだっこをせがむ。嫌いなものは何もない。私は、陸上にいる足がまったくない生き物と、5本以上ある生き物は、苦手だし、食べたくない。特に昆虫類は苦手だ。昆虫に似たクモも当然ながらだめだ。だから、私の方は本気で怯えていた。それを察したのか、「こわいねぇ。こわいねぇ。」と何度も言っていたぱなっちが、食事中に、”Never mind. It is going away.”(大丈夫、いなくなるから。)と、私の肩を撫でながらやさしく言ってくれた。部屋に戻ったら、クモはもういなくなっていた。