薄めた塩酸を生徒に飲ませた。
愛知県蒲郡市の中学校で昨年12月、理科担当の男性教諭(23)が生徒2人に水で薄めた塩酸を飲ませたという。体調を崩した生徒はいなかったが、学校長が口頭で男性教諭に厳重注意をしたのこと。教諭は12月18日の理科の授業中に『実験に失敗したら塩酸を飲んでもらうよ』と話し、実際に失敗した2人に、0.35パーセントまで薄めた塩酸15ミリリットルを入れたビーカーを自分がなめてから渡し、クラス全員の前で飲ませた。1人は飲み干し、1人は口に入れたがすぐ吐き出した。教諭は『実験に集中させるためだった。健康被害はないと思った』と話しているという。*****被害が無かったから問題は無い。という考え方はとても危険だ。この問題は、1.罰として飲むことを強要したこと。2.試薬を飲用に供したこと。3.実験失敗の罰としたこと。1.については濃度云々以前に、劇薬を飲ませる行為を罰としたこと。これはハラスメントだ。2.試薬は実験に使うものであり、薄めたとしても飲用を想定していない。これを飲ませることは用途外使用。3.化学実験は適正な分量を定められた手法で取り扱うことを学ぶものだ。実験に失敗することをそのような形で罰とすることは、化学にたいしての冒涜行為であり、1.2.の行為は本来実験を授業で行うことの前提と矛盾している。ゆえにこの先生がやってしまったことは、教育としても化学としても認めてはならない問題だということだ。【送料無料】 教科書にない実験マニュアル よくある失敗・役だつNG集 / 西脇永敏 【単行本】価格:1,680円(税込、送料込)実験室の笑える?笑えない!事故実例集/田中陵二/松本英之価格:1,575円(税込、送料別)