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カテゴリ:詰将棋・フェアリー・作図
サイクル手順のある長篇詰将棋というものは出来る限り回数を多く、長い手順が続くように作るのが作り手として望むものだし、それが『本筋』というものではないかと思います。盤を大きく使う、全ての駒を活かす、出来るだけ綺麗な形に作る・・・・・・野球のバッティングで言えば綺麗なフォームで可能な限り遠くまで打球を飛ばす・・・・・・
香はがしならば4本の香全てを使うのが普通だし自然です。4本使うのに何の支障もないのにわざわざ3本でやめておく作者というのはまず居ないだろうと思います。これが例えば変化手順などの都合で3本までしか使えない、という事は場合によってはあるかも知れません。こういう時に出来るだけ4本目を配置出来るように努力するのが普通でしょうし、もしそれがどうしてもかなわなかった場合はそれを恥ずかしいと感じる、というかどうにも後味の悪いものが残るでしょう。 そういった最高のものを求める姿勢が超長手数の世界や煙詰、その他の趣向の世界を産んできたり、短編の芸術品を産み出してきたとも言えるでしょう。 割と最近の詰パラにある新人の初入選作が載っていました。詰パラの解答にはABC評価を付けるのが通例ですが、僕はその作品に思わずCを付けました。 その作は馬ノコの趣向作で100手弱だったと思いますが、普通に馬ノコに行けば取れる筈の歩を移動させたり(合駒の都合でそうせざるえない)、9筋の歩も取ろうと思えば取れるのにそれをわざわざ取らずに戻って収束するものでした。 てっきり9筋の歩まで取り切ってその1歩を活かして詰ますのかと思いきや、9筋の歩を残して合駒を制約して詰ますというもの(これは最初の導入部の4筋の歩をどかすのと似ています)でしたが、これは確かに謎解きやパズルという面白さはあるのですが『本筋』ではない、と感じました。また収束にもキズがあったし、辛い評価をしてしまいました。 あまり新人に辛くあたるのは良くないものかも知れませんが・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.26 22:54:15
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