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ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

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Jul 21, 2006
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「オトナのトリオ」

 今日は、セス氏との月例のピアノ合わせの日。今月もチェリストをお招きしてトリオの練習をした。
 定期的にトリオを一緒に弾いてくれるチェリストはなかなか見つからず、今回も初めて会う方で、ルースさんというご婦人。セスの友だちの友だち(つまり赤の他人とも言う)。

 早速モーツァルトの変ロ長調トリオの練習を開始した。
 なお、事前の曲決めの段階で、ちょっとした連絡ミスがあった。モーツァルトって、ピアノトリオを八曲ぐらい書いてるようだが、そのうち変ロ長調のものが二曲ある(K254のディベルティメントと呼ばれるものと、このK502)。だから、「モーツァルトの変ロ長調をやろう」という時は、どっちの変ロなのかを明確にご指定いただくよう、関係者各位充分にご留意のほどよろしくお願い申し上げたい(→セスさんへ)。

 この曲は以前に別のチェリスト(エーブリーおじいさん)と一緒に弾いて、目からウロコ的に愉しめたが、今回はもっと奥深いところで曲を味わおうと心がけて練習した。

 特に終楽章(3楽章)が素晴らしい。ひたすら何も考えずに脳天気に愉しく弾くことも充分可能だけど、何気なく、さりげなく、抑え気味に弾くと、とても締まって響いて、渋くまとまるようだ。そのへんのバランスが難しい。大人のモーツァルトって感じ。

 ちなみに、チェロパートは比較的地味な動きをしていることが多いにも関わらず、ルースさんは嬉々として弾いていらっしゃった。

 チェロ弾きにモーツァルトについて語らせると、どうも、ピアノやバイオリン弾きの持つモーツァルト像と微妙に異なってるように感じることがある。この温度差はどっから来るのかといぶかしく思ってたら、今日の練習で判明した。
 ピアノやバイオリンを弾く人にとってのモーツァルトと言えば、まず協奏曲やソナタの印象が強い。曲数も多いし、どれも弾き応えのあるものばかり。制覇しようにもしきれない。
 だけど、モーツァルトにはチェロ協奏曲もチェロソナタもないので、チェロが目立てる小編成の室内楽というと、唯一ピアノ三重奏ってことになる。だから、チェリストは必然的にこのジャンルの曲に思い入れが強くなる。音楽的に決して派手ではないにしても。

 ピアノやバイオリンの人は、うっかり初見で臨んで、しかも偉そうにウンチクの深さを示そうとしてはいけない。モーツァルトのトリオに限って言えば、チェリストさんの知識にはかなうまい。





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最終更新日  Jul 24, 2006 10:18:38 AM
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