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ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

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Mar 13, 2010
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カテゴリ:映画、テレビ
「怪物くん」

 以前たまたまテレビつけたら、ピアノづくりの現場を取材したドキュメンタリーがちらっと放映されてて、きちんと全編観てみたいと思ってたのでDVDを借りた。

  notebynote_steinway.jpg 公式サイト(副題は The Making of Steinway L1037)

 ニューヨーク郊外のスタインウェイ工場にカメラが潜入、一年に渡るその製造過程が紹介される。
 実によくできたドキュメンタリーだと思った。なにげない「つなぎ」の映像とかもお見事。

 ピアノ製造業って一時は世界に1600社だかもあって、でも結局は激しく淘汰されてしまったらしい。ほかの楽器と異なり、決して一個人の職人気質だけでできることではない。ずばり共同作業、各部署の円滑な連携が求められる。

 工場で働いてる従業員たちがみんないいキャラしてた。もちろん人種も言語もバラバラ。
 入れ墨だらけの野球帽おじさんが、ピアノへの愛情を淡々と語る場面とか、コワモテの黒人さんが、マンハッタンのカーネギーホールに出向いて自分の作ったピアノが弾かれるのを見て感動する場面とか。

 工場の人だけでなく、ピアノを売る人、そして弾く人にもきちんと取材されている。
 ユダヤ人の少年がグランドピアノを買ってもらい、自宅に搬入される場面は泣かせどころ。届けられたばかりのピアノを早速嬉々として弾き始める孫の姿を見て、祖父母が静かに涙を流す。搬入業者のお兄ちゃんも目を細めて居残っており。

 さらに、いろんなピアニストがインタビューに応える。ラン・ラン、ハリー・コニックJr、ピエールロラン・エマール、なんと狼少女エレーヌ・グリモーお姉さままでもが熱くお語りになられる。

 誰だったかが「モンスター」という言葉でピアノを形容していた。自分の手のうちで思う存分鳴らしまくる快感も味わえるけれども、この黒い怪物は暴走癖もあり、作り手や弾き手が自分で管理しきれなくなることも多い。
 だからこそ愛おしいものなんだとか。






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最終更新日  Mar 14, 2010 06:17:49 AM
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