カテゴリ:映画、テレビ
「O Danny boy」 (評価 ★★★★★ 満点五つ星)
9.11直後の緊迫する情勢のなか、パキスタンで実際に起きたユダヤ系アメリカ人記者ダニエル・パールさん拉致事件をもとに作られた映画。製作はブラッドピット(らしい)。 見方によっては、「世界から嫌われるアメリカ(人)」という現実を描いてるためか(?)、ぼくの周りのアメリカ人さんたちのあいだでは公開時にそんなに話題にならず、でも今さらながらやっぱり観ておきたくなってDVDを借りた。 主演は、誘拐された夫ダニエルの無事を気丈に信じ続けるフランス人の妻の役でアンジェリーナ・ジョリー。すばらしい役者さん。 パキスタン、アフガニスタン、インド、そしてアメリカのそれぞれの関係がややこしく際どい状況において、映画製作側は苦労したと思う。悪役パキスタン人役者の選出とか、現地での撮影とか。 監督はマイケルウィンターボトムという英国人。氏の作品は今までかなり観たものの、ぼくには難しすぎてどれも苦手。しまいには成人指定まがいの破廉恥映画まで撮っちゃうお騒がせ氏。 しかしこの映画だけは別で気に入った。そもそもドキュメンタリーみたいでテキパキと映像割りを展開してて緊迫感が保たれてる。 政治宗教のみならず国際ジャーナリストの使命と現実に触れながらも、しかしそれぞれを深入りしすぎることはなく淡々と映画は進む。 こうゆう実話は、いちいち映画化しなくても本で読んだほうがいいという意見もあるだろうけど、あんまし馴染みのない題材の場合、映像のチカラを借りるのもアリかと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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