この人生に賭けて(マセラティ MC12 GT1)
連日、暑いねどうも。ま、夏なんだからそれが当たり前っちゃあ当たり前なんだが。「夏到来!」と思うと、聞きたくなる曲ってえもんが諸氏それぞれにあると思うが、ある人はそれがサザンだったり達郎だったりするんだろうが、私的に夏の一曲つかアルバム一枚つったら、ジョー・ウォルシュの1978年のアルバム「ロスからの蒼い風」一択。軽くフェイザーをかけたギターと「サンダー・アイランド」でお馴染みの(知らねーか)朋友ジェイ・ファーガソンの奏でるオルガンの音がなんとも夏っぽく思えてな。 「この人生に賭けて」はアルバムB面ラストを飾る8分を超える大作で、ジョー・ウォルシュ最大のヒット(全米12位)となって、ソロ曲にも関わらずイーグルスのライブでも演奏される。但し初出は映画「FM」のサントラ盤(サントラはとてもヒットしたけど肝心の映画は大コケ)身の回りの出来事をこまごま並べて「オレの人生、今のところは良さげ」って飄々と歌うのはなかなか面白いんだけど、まー個人的にはこのアルバムには入れなくても良かったんじゃね?とも思う。つかアルバムのコンセプトとは合ってないんだよ。実際この曲の初出は映画「FM」のサントラ盤だから、ソロアルバム用の曲として書き下ろしたんじゃねーのは明白だよね。 そんな曲をタイトルに持ってきたのはひとえに、♪My MASERATI does 185 I Lost mylicense Now I don’t drive♬(オレのマセラティは時速300キロは出る。 けど免許取り消しになっちゃから、 今は運転できないけどね)って歌詞があるからで。1978年当時で速度自慢のマセラティといったらギブリとかメラク、ボーラなんだろうけど、いずれにしてもウチのコレクションでマセラティはたったの2台(笑)もう1台のティーポ151は前に出してるから、今回はMC12。買ってから10年以上経つのにずーっと塩漬けで。マセラティ純正イクソ1/43 マセラティ MC12 GT12007年FIA-GT選手権 Rd.2シルバーストン 優勝#1 トーマス・ビアッジ / ミカ・サロ グループCレースの終焉とともに次世代の主役と勃興したGT1レースだけれど、日本ではJGTC(とスーパーGT)とゆー大看板があるからか、これを国内に誘致しようとゆー積極的な動きもなかったし、GT1なんてマクラーレンF1GTRで終わってると思われがちだけれど、どっこい欧州では名称こそいろいろ変わってはいるが連綿と続いている。 マセラティMC12は5年連続チャンピオンとなる強豪マシンだけれど、紆余曲折あって日本は上陸できず仕舞いで認知度は低いよね。 同門フェラーリが創業55周年記念車としてエンツォフェラーリを出した時、レース用エボモデルを出さずクラブスポーツ的な顧客お仲間ワンメイク用「FXX」に流れていったから、エンツォの構成パーツを基にして出来上がったのがMC12だ。 2004年にデビューすると最終戦で勝利し、翌年からは2009年まで5連覇を達成。2007年も優勝こそシルバーストンとオッシャーレーベンだけだが、全戦6位以内フィニッシュでチャンピオンを獲得(ただしミカ・サロは助っ人参加なのでドライバーズチャンピオンはトーマス・ビアッジ単独で獲得) 遠い先祖エンツォフェラーリと。 空力やら冷却系を見直したりしたら、本家よりも一回り以上デカくなっちゃったMC12。どれだけデカいって標準的なイクソ台座の四角推台上底面ギリギリの大きさだもん。 2007年当時はまだミニチャンプス一党独裁時代に風穴を開けんとhpiが出てきた時代。エブロもまだやる気を出していたし、イクソは廉価を武器にしてルマンとラリーに領土を広げていた。いまやリーディングカンパニーに躍り出たスパークは、ウチのコレクションにはまだ影も形もなかった(初めてスパークがコレクションに加わるのは2009年だ)イクソのMC12は、デカールが浮いてたりほこりを巻き込んで貼られてるといったイクソあるあるが見受けられない良い出来映え。一般商品と違ってマセラティってブランド背負ってるからかも知れんね。 当時は、ミニチュアモデルのもとになったマシンの戦績を深掘りしてから購入を決めるなんてことはせず、割と直感で選んでいたけれどたまたまチャンピオンマシンを選択してた(笑) てなわけで、ちょっと前にやった「クルマがデザインされたCDジャケット(所謂カージャケ)とミニチュアモデルのコラボ」とはちょっと角度が違うCDとミニチュアのコラボをお届けしたわけだが、それはともかく「ロスからの蒼い風」ホンマ夏に合う!とリコメンド。 ただ「ロスからの~」ってゆーわりには、フロリダ州マイアミはココナッツ・グローブのベイショア・スタジオで製作されてんだよね。そう知ると、ますますギターやオルガンの揺れはウエストコーストサウンドっつーよりマイアミサウンドだよね~とか思ったり(笑)そもそも原題は「BUT SERIOUSLY,FOLKS...」で、ロサンゼルスも蒼い風もなんも入ってないんだから。ジョー・ウォルシュ→イーグルス→ウエストコーストロック→ロサンゼルスって安易な発想がなんとも日本的。ちなみにロサンゼルスとは全く関係ない原題を今流に訳せば「いやもうマジなんだぜ、みんな・・・」なにがマジなの?っつーと、ジャケット見開き↑中ジャケット↓「合成なんかじゃなくてカラダ張ってんだよ!」っつーことなのよ(笑)ここいら辺がさすがウィットに富んだジョー・ウォルシュ。ってことはサウンド云々は別にして「この人生に賭けて」はこのアルバムに収録されて正解ってことか。