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カテゴリ:映画レビュー ~さ行~
マイケルムーアの「シッコ」を検索! 2007年【米】Sicko マイケル ムーア監督(「ボウリングフォーコロンバイン」「華氏911」) 『“シッコ(sicko)”とは病人のこと。「ボウリング~」で国民の銃所持を認めた米国を批判し、「華氏911」ではジョージ・W・ブッシュ大統領をこき下ろした、ドキュメンタリー界の旋風児ムーア監督。本作で新たに告発するのは、米国が先進国で唯一、公的な国民皆保険制度を持たないことと欠陥が多い米国の民間保険。それらが異常なことをムーアは、国内だけでなく他国にも豊富に取材し、パワフルに訴える。本作のみではムーアの意見はやや理想的すぎるが、日本でも医療保険に注目が集まる昨今、考えさせられる意欲作なのは間違いない。』(wowow online より) 日本では今のところ、アメリカに比べたら断然恵まれている国民皆保険制度だが、 これから崩壊していくとしたら、あんな状態になっちまうのだろうか。 日本でも民間保険会社の不払いが問題になったが、 利益をあげようとすれば、当然にそうなるのだろう。 アメリカってこれほどまでに住みにくい国だったのか、と思った。 大企業はとにかく利益最優先、一握りの人間が富の大部分を独占している社会。 大金持ちの家に生まれるか、「アメリカンドリーム」を自分で実現しないかぎり、 安心して病気にもなれないしケガもできない。 大金持ち以外は切り捨て社会。 普通に共働きして子どもたちを育て上げてきた中高年夫婦が、 ちょっと大病しただけで家も失うなんて。 大病院が、治療費の払えない患者を施設の前に捨てるなんて。 カナダ、ヨーロッパでの取材にもおどろいた。 税金が全般的に高い代わりに、医療費ゼロ。 子育て支援の制度もずいぶん手厚い。 だがそういう制度は「社会主義的だ」といってアメリカの政治家は嫌う…らしい。 じゃあ、公立の学校、図書館なんかのシステムも社会主義的なんじゃ、というツッコミ。 なるほど~。 しめくくりには、9.11テロの救護にたずさわり後遺症に苦しめられている人たちをとりあげ、 一般アメリカ人にありえないような医療を囚人に提供しているグアンタナモ基地へゴー! カゲキなムーアらしい手法でおもしろい。 その道すがらキューバで医者を探すが、 涙なみだの幕となる。 おみごと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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