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カテゴリ:映画レビュー ~は行~
花よりもなほ を検索! 2006年【日】 是枝裕和監督(「誰も知らない」) 『徳川5代将軍・綱吉の泰平の御代、赤穂浪士たちが吉良上野介に仇討ちするかどうかに世間の関心が集まっていた元禄15年。父の仇討ちのため、郷里をあとにした若侍、青木宗左衛門(岡田准一)の江戸暮らしも、はや半年を過ぎ、庶民の町での生活もすっかり板につくように。いつしか向かいに住む美しい未亡人おさえ(宮沢りえ)に恋心を抱くようになった彼だが、実は武士とは名ばかりで...』(wowow online より) 武士にしてはあまりに弱っちくて優しい若侍、岡田くん、よく役柄にはまっていた。 そういうこともあるのかと新鮮だったことでもあるが、 仇討ちにはお上から報奨金が出るとか、 かたきをとってくれと遺言を残すことで遺族にもたらされるもののこととか、 実は真のかたきを見つけているのに遠くから様子をうかがっている様子とか、 はっきりと語らせないのではじめの方はちょっともどかしさを感じたが、 次第にゆるゆる~となんとなく判ってくる。 でも最後まではっきりは言葉で語られないのが、 おくての宗左がおさえさんにいつまでも口説き文句が言えないのと同じような感じで…。 それでちょっと「?」なところがあって巻き戻したりしてしまった。 物語の中心は若侍と仇討ち相手(浅野忠信)であろうが、 主に汚い長屋を舞台とした群像劇の趣があって、 死に損ない浪人の香川照之、大家の國村隼や原田芳雄をはじめとして、 中村嘉葎雄のような格調の高い超ベテランまでいたり、 寺島進、遠藤憲一、加瀬亮、勝地涼という比較的若い実力派、 それに混じって上島竜兵、木村祐一、千原兄弟の兄、中村有志なんていう面々が登場するが、 この個性派ぞろいにして誰も浮いていない…\(◎o◎)/ ふだん田畑智子とか香川照之なんかはウルサさを感じてしまうことが多いが、 みーんなしっくりいっているのはどうしたことだろうか。 気楽に観てよい娯楽映画だと思うが、 このキャスティングの妙に、 監督原案脚本の是枝さんの底知れぬ力に驚きを禁じ得ないのであった。(大げさ?) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2012年03月31日 01時58分41秒
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