不都合な真実
2006年【米】An Inconvenient Truthデイヴィス グッゲンハイム監督『民主党クリントン政権下で副大統領を務め、2000年の大統領選挙では共和党ジョージ・W・ブッシュ候補と激戦を展開、前代未聞の大接戦と混乱の末に敗れ去ったアル・ゴア氏。その後は、自身のライフワークとも言える環境問題、とくに地球温暖化への対策の緊急性を訴え全米を中心に世界各地で精力的な講演活動を続けている。本作はそんなゴア元副大統領の講演活動の日々に密着、豊富なヴィジュアル素材と巧みなトークで分かりやすく構成された鮮やかな講演の模様を紹介するドキュメンタリー。』(allcinema onlineより)整った知的な顔だちだけど人相悪い人だなぁとずっと思っていたゴア元副大統領ですが、ライフワークにかける情熱と知恵には頭が下がりました。今回の映画の評判を見聞きして、尊敬もしたしイメージアップです。ホッキョクグマが溺死する話とか、たとえ話でカエルをゆっくり茹でる話とかをかわいらしいアニメーションで表すところなどでは、いたずらに衝撃的な映像を使うわけではありませんよという意図を感じたけど、氷河や北極の氷がどんどん解けるシーンは十分衝撃的でした。ネットサーフィンで斜め読みしてみると、ゴアの「温暖化」を止めなければ、という明快なメッセージに対して、そんな単純ではない、地球上では寒冷化で困っている地域もある、とか研究データを自分の都合のよいように操作している、と言う人達もいるそうで、その真偽については全く私には判断がつかないが、やっぱり政治家だし大衆や国家を説得するために政治的手法を使っているのかもしれない。でも、アメ車がいつまでも否エコ車を売り続けアメリカ人が飛び抜けてCO2を排出する量が多いという事実を突きつけた事が衝撃を持って受け入れられたという現象は、皆にとってよろこばしい事でしょう。「ほら、日本車も中国車さえもエコカーを開発してるよ」というデータを発表してくれているのが、ちょっと誇らしく、もっともっとエコがんばろっという気分にさせてくれました。《追記》2011/06/30もう、「温暖化詐欺」に遭って原発推進を黙って受け入れさせられていたとは、がっくりしたのであった。これからは、「わかりやすい」プレゼンに惑わされてはならない、なんでもまずは疑ってかからねばならない、と思うのでありました。(T-T)http://www.youtube.com/watch?v=P2w33s0Ke9Y&feature=related