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カテゴリ:ターンテーブルコラム
前回のコラムの続きですが、今回はVestaxから発売された新しい楽器といってもいいでしょう、
QFOについてご紹介いたします。 まず本体をご覧下さい。はい、どん! どうです?かっこいいでしょ? 初めてごらんになる方は「変わったターンテーブルだなあ」とお思いのことでしょう。 これはスクラッチの神様と呼ばれるDJ Q-bertが考案した次世代ターンテーブリストの楽器です。 このQFOについてのおおまかな仕組みを図に示してみます。ちょっと大きめの図ですが。。。 要するにPDX-2000mkIIproとほぼ同等のターンテーブルと 2バンドEQ、クロスフェーダーカーブの搭載したスクラッチミキサーが合体したような機材です。 しかし、通常のDJミキサーのほとんどは各チャンネルにPHONOとLINEの入力端子がついており、フロントパネルのインプットセレクトスイッチで縦フェーダーの音をPHONOとLINEのどちらに割り当てるか可能ですが、このQFOの場合PHONO入力はQFOに搭載したターンテーブルの音しか割り当てることができません。 外部から取りこめる音は各チャンネルのLINE端子2つのみです。 ですので、QFOのインプットセレクトスイッチを両方ともPHONOにすれば、クロスフェーダーを どちらに動かしてもQFOで演奏しているレコードの音しか流れませんので音を切ることができません。 通常のDJセットで右側のレコードをスクラッチしている人は 左側のインプットセレクトスイッチをLINE、右側のインプットセレクトスイッチをPHONOに設定 通常のDJセットで左側のレコードをスクラッチしている人は 右側のインプットセレクトスイッチをLINE、左側のインプットセレクトスイッチをPHONOに設定 というように右利き、左利き関係なく使用できます。 一番上の写真にフェーダーが3つ付いているのがお分かりだと思います。 右斜め前のフェーダーはクロスフェーダーで左右が縦フェーダーです。 QFOはDJミックスプレイを目的として作られているわけではなく、 ターンテーブルを楽器のように扱うためにつくられていますので、 たとえば、バンドなどでスクラッチの音を出したいというときは、 ターンテーブルとミキサーを用意しなくてもQFO一台で十分です。 先日ご紹介しました、Vestax独自の技術のダイナミックバランス方式のアームを搭載しているので 本体を斜めにしても針飛びが起きません!これはすごいです。 そのためQFOに別売りのストラップをつけることで、ギターの様に肩からぶら下げてスクラッチすることができます。 もちろん、地面に対して垂直にQFOを傾ければ針飛びしてしまいますが、60度くらいなら全然平気です。 また面白い点はピッチコントローラーはターンテーブルの外周を沿うように装備されていて 単音が入ったレコードでメロディーを作るとき便利です。 僕がQFOを欲しいなあと思ったことがあります。 それは以前ミュージシャンばかりが集まる飲み会に行ったときのことです。 他の方達はギターやピアノがあったらその場の雰囲気で演奏したり、歌ったりしているのに対して 僕らDJはターンテーブル一式ないと自分の演奏ができないことにかなりくやしい思いをしました。 もし、QFOを持っていれば、ギターを弾いている後ろでドラムスクラッチをしてリズムを入れたり スクラッチすることで即興でセッションできるのになあと思いました。QFOはそんなにコンパクトではないけど、持っていったらかなり注目されること間違いないです。もちろんスクラッチの技がないとどうすることもできませんがね(^^;) QFOの演奏はTurntable TV presents DJ Q-BERT LIVEでQ-bert自身のプレイをご覧いただけます。 また、QFOの開発段階の様子でプロトタイプをQ-bertが対面するシーンも見ることができ、大変興味深いです。 こういった面白い機材がどんどんできれば DJシーンももっと活気づくのになあとつくづく思う次第です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年08月17日 22時16分47秒
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