ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

シーズン初戦に好投をしたにもかかわらず，勝利がつかなかった投手というのは，えてしてその後がなかなか続かずに苦労するケースが多い。それは昨年大竹寛が実証したとおりである。
しかし，我らがタロウは，ならば点を取られなければよいとばかりに，無失点に抑えたどころか，プロ初完投初完封，しかも99球無四球という素晴らしい投球内容で自ら落とし前をつけたのである。

これでこそ我らが「タロウ」である。

さすがに，これだけ好投を続けると，しかも昨日の前田健太と合わせて完璧なパフォーマンスを見せられると，これでバッターが援護しなければ今度は攻撃陣が何しとるんじゃという話になるが，今日は違った。というより最初はどうなることかと思ったのだが，二回り目に入ると相手先発の御老公様が息切れしたすきに乗じて３回４回に５点ずつである。あたかも最初の一回りはとしよりに花を持たせ，おじいちゃん新球場がいい冥土の土産になったでしょうとばかりに集中打を浴びせた攻撃は評価してよいと思う。ただし，その後のリリーフ投手から得点を取る気配すら感じさせなかったのはやはりまだまだである。でないと，相手投手さえよければまたロースコアの闘いばかり見せられることになるだろう。

まあ冗談はさておき，この３連戦，いうまでもなく新球場開場後の最初のホームゲームという今シーズンの帰趨さえ占うことが出来るような大事なカードで，初戦絶対神ルイス様で落としながらも，マエケンシノジュンで２試合連続無四球完封で逆ねじを食らわせてカード勝ち越しをキープしたということは評価せねばなるまい。これでよいのである。もちろん本当に上位に進出するなら大型連勝が必要なのだが，今の打撃陣の調子ではまだ難しかろう。ならばそれが叶うまでこうやって地道に３連戦をキープし続けていくことが非常に大事なのである。

もうひとつ，少なくとも今日の試合を見た印象でいうならば，

戦うオーラを持たない男が出てこなくなった。

西宮での３連戦とか，金曜日の試合などを見ると，明らかにそれにかけているとおぼしき選手がいた。あえて名指しはしなかったが，はっきりいってそれは嶋であり梵であり，打つ方はともかく不可解なインサイドワークを連発していた石原であったことは，まあいつもお読みいただいている方なら御理解いただけただろう。しかし，今日の攻撃陣のヒーローは間違いなくこの３人である。加えていえば石原は，明らかに昨日あたりからリードが変わった。うまくマエケンシノジュンの特性を活かした柔軟な配球をするようになっている。ひょっとしたら倉が石原のユニフォームを着てかつキャッチャーマスクの下に石原のお面でも被ってたんじゃないかと思ったくらいである。明らかに，チームの中にバスに乗り遅れた男がいなくなったという証だと見ていいだろう。これでこそ，

球界にはびこる悪を蹴散らし，汚れた者どもを一掃するという，
赤ヘル軍団に課せられた崇高な指命である
「球界革命戦争」を戦い抜くことが出来るのである。


だからこそ，本当に大事になるのは次のカードである。ホームに迎え撃つ相手はベイスターズ。現在１２球団中１３番目ともいって過言ではないチーム状況と成績の悪さを誇るのだが，同様の状況にあった昨年，カープは肝心なところでベイスターズに勝ちきれなかったがために上位進出を逃したことはいうまでもない。ここで躓いたりよろよろになっているようでは先が思いやられる。ここはもう一度ねじを引き締めて，倒れたる相手には完全にとどめを刺すという兵法の鉄則に則って，ぜひ貯金を大幅に伸ばしてもらわねばならないし，そうしなければ上位進出なんて覚束ない。


それに喝を入れるために，その初戦は私が新球場初参戦ということで，これまた新球場の新しい設備の売りであるスカイシートに乗り込むつもりである。もちろん，戦う集団に能わざるプレイを見せていただいた場合には，ファンが唯一グラウンドに投げることが許されるもの，すなわち「声」を存分に投げ込むつもりである。ただし，私だって反っくり返って新球場フードを片手に左うちわでビールを飲んで帰るだけ，というのが第一希望であることは付け加えておく。

小ネタは明日より復活させる予定。

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（後記１）
こちらも引き続きご尽力をお願いしたい。

現行広島市民球場を「登録有形文化財」として保存しよう！
（URLは「http://www.shomei.tv/project-773.html」）の署名プロジェクトである。
どうも署名数が停滞している。またアジテーションをやってみるかな。

（後期２）
なぜかは分からないが，昨日の記事が二つ同じものが投稿されていた。多分私の手違いだと思うが，気が付いたときには両方の記事にコメントをいただいたために片方を消せなくなってしまった。見苦しいものを見せてしまったことはお詫び申し上げたい。