サッカークリニッキ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　SOCCER CLINIKKI

　8チーム参加のローカルな招待試合。昨日の予選リーグを2位上がりしたクリのチーム。トップ下10番リョウは水泳大会で不在だったが、右FWフクが機能し、右サイドに流れてのクロスが効いて点が取れる。何人か欠席があり、全体には守備的な布陣になったが、ソノとクリの両ボランチがかなり汗をかいてくれたお陰でチャンスの芽を摘み取れた。左FWフサを右サイドバックに下げたのも功奏した。ボールを奪った後の縦への突破が実にいい。FWフクとの連携が武器になった。
　
　クリは相変わらず遠慮がちなパスを出すのと体の軸を残したまま足だけ出してボールにいくのが気に入らないが、相手への寄せが早くなってきたし、ボールを持った時の抜こうという姿勢は見せてくれた。少し考えることができ始めたようだ。

　クリは右足シュートがヘロヘロ。左で打つ方がきちんと当たる。イン･イン、イン・アウトでのフェイントで突破しようとトライ。もう少し視野が広くなるとプレーの一つ一つが楽にできるような気がする。今は、顔を上げて見て、判断に時間がかかっているが、ようやく第一段階まで来たのだ。こんなものだろう。少しづつ、頭の判断と体の呼応を速くしていけばいい。

　決勝まで進み、相手は宿敵BK小。相手右24番の上がりと折返しのクロス。センターFW10番の飛び込みとシュート力。こちらもエース右FW19番が不在だが、守備も安定してキャプテン16番の統率も良い。
　
　お互いが守備に追われ中盤でのボールのつぶしあい。決め手のないまま０－０で終了。PK３－２で優勝した。また勝てなかったが、レギュラー数人不在の中、選手は良く頑張った。お互いがカバーし合う意識が高かったように思う。
　
　クリ。決勝では、本人によると体を寄せてボールが奪えた。インターセプトを狙っていてボール取れた。ドリブル突破を10回ぐらいトライして5回抜いた。シュートは1本。左足でいい当たりだったがキーパー正面。

　サッカーに必要なスピードのひとつ、判断と反応は、1対１、2対２、ゲーム。課題を持ってやっていけば、練習や試合の経験で身についていく。他の項目はだいぶ良くなってきたじゃないか。

「クリ、サッカーの５S（Speed）知ってるか？」
「第５小学校のこと？」
「ちゃうわ。」
（わざとボケるのもうまくなってきた。）
「サッカーに必要な５つのスピード！」

「５つのスピード。」
　１）スピード変化
　２）加速
　３）ドリブル（ボールをキープしたまま速く走る。）
　４）スプリントとターン（ボールを持たずに速く走ることと方向転換）
　５）判断と反応
　　（ウィル・クーパーサッカーコーチングより）

「今日の最初の試合でいいボールの取り方したのに、モタモタしながら中にパスを出して相手に取られたろ。あれは縦に、突破するか、イチキを走らせなきゃ。そんなときの判断が遅いのは周りを見て予測しておかなかったからだ。」「味方の足元に出しても敵が寄って来て取られる。スペースにパスを出さなきゃ。」「いつも突破するためのチャンスを探してなきゃ。」

　強くなってくるということは、生きていく上でも突破口を見つけるためにあきらめず、機転を利かせて乗り越えていくことに繋がる。たくさん経験して少しずつでいいから、今日より明日、強くなって行ってほしい。いつでもリセットできるゲームの世界でバーチャルな経験をたくさんしていく子ども達に比べて、スポーツをやっている子ども達が経験する現実の世界は、スポーツの意義を感じさせてくれる。

　アヤ、キョウタ、タカ、モト、クリ、負けるな、前へ。