サッカークリニッキ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　SOCCER CLINIKKI

 電話にて。

「あのね、お父さん。今日、試合で2点入れたよ。」

「えーっ、すげぇじゃん。」

「うん。」

「どうやって入れた？」

「ふつう。」

「なんじゃ、そりゃ。どーやって入れたんや。」

「パスもらってね、ワントラップして狙った。」

「ふーん。右足？」

「右で1点、左で1点。」

「クリ、ポジションはどこ？」

「8人制の左フォワード。」

「お前が前なの？」

「うん。これからは、フォワードがんばるよ。」

「フォワード楽しいか？」

「点取るのが面白い。」

「ふーん。キレとスピードがもっともっと要るな。練習しろよ。」

「ふぁーい。」

今日は、新チームに入って初めての練習試合。8人制の4試合中、3試合に出ていずれもFWだったとのこと。まだまだチームメイトからは、信頼されているわけではないでしょうが、結果を出せたら、それだけ溶け込むのも早くなると思います。

先週、このチームに体験入部をしてその日のうちに

「クリね、このチームに決めたよ。」

と電話がありました。その練習で、リフティングをやった時に、チームメイトから「すげー。」と注目されていい気分になったかららしいのですが、いずれにしろ、自分で見て決めて、そこで結果を出して行けることが一番。転校での一連の不安のひとつをクリが自分でクリアしてくれたようでほっとした気分です。心配していた左サイドが、相手ボールを奪い、一瞬のスピードアップで敵陣まで突破していくドリブルを見たようでした。

クリが体験入部したクラブは3つ。ひとつは、大きな組織で、平日練習があり、セレクトされた選手が土日も試合などに出かけて行きます。クリが名古屋で初めて出会った友達もそこに所属していてクリもそこに入るものだと思っていました。ところが体験の後、「コーチの言う事聞かずに遊んでいても怒らないんだよ。うまい人はいっぱいいた。」「でもチームは強くならないよね。」

もうひとつは、他の2チームに比べてレベルが低く、いかにも楽しそうなクラブだったとのこと。「ベーつにー。」とコメントなし。

3つめに体験した今のチームは、聞くところによると最上級チームは、県下でもトップクラス。経験や実績のあるコーチと若いコーチもいて、そこそこ厳しく、楽しい練習だったとの事です。中学生まで一環なので小学生段階での勝ち負けより育成、サッカーの楽しさに注力しているとのこと。

これからクリが楽しくチャレンジしていける環境であればいいなと思います。GWには、練習も見て、応援していこうと思います。という余裕はなく、早くそのチームを見たい父でした。